この記事をまとめると
■10月に発売されるホンダN-VAN e:の充電と給電に関する疑問を考証
■充電は普通充電に加えて急速充電にも対応
■給電は普通充電口を使用するものと急速充電口を使用するものの2種類がある
N-VAN e:は急速充電にも対応
ホンダEVの第2弾となるモデル、N-VAN e:が10月に発売される。
働くクルマとして、N-VAN e:は普通充電を主体とする。夜間、配送拠点や自宅などに駐車している間に200V(ボルト)で充電し、翌日、仕事に出る際には満充電となって出かけられるようにする使い方だ。
一般に、家庭などでは200Vでの電流は15A(アンペア)で、計3kW(キロワット)の充電になるため、満充電とするまで約9時間かかる。これを、2倍の電流を流せる事務所などで充電すれば(電力契約による)、その半分の約4時間半で済む計算だ。
3kWで9時間というと長い気がするかもしれない。だが、1日24時間のうち、15時間も働けば十分ではないか。また、事務所などの拠点で終業後に充電すれば、仕事帰りなどにガソリンスタンドへ寄り道する必要がなくなる。単純に事務所(または自宅)と仕事場の往復だけの移動経路となり、これは案外精神的な解放感につながる。ガソリンスタンドに寄らずに済むことが、ラクな気もちにさせるのだ。
個人での移動や出張などで遠出する際は、急速充電の利用も視野に入る。この場合は、約30分でバッテリー容量の80%を満たすことになる。
この急速充電は、必ず30分間停止しなければならないのではなく、足りないと思われる電力量を継ぎ足すだけでいい。たとえば10分で切り上げて、目的地に到着したり帰宅したりできればいい。そして目的地や自宅の普通充電コンセントで、翌日の移動へ向け、寝ている間に充電すればいいのである。
長めの移動に際し、一充電走行距離で競合他社に比べより長い245km(WLTC)を実現しているN-VAN e:は、急速充電による経路充電の不安も軽くなるのではないか。
そのうえで、毎日の普通充電を基本とすることが、バッテリーの耐久性にも効果がある。ちなみに、ホンダのバッテリー保証は8年16万kmである。