「お金は返すので点検受けないでもらえません?」なんて事態になっていた! いまディーラーのメカニック不足がヤバい (2/2ページ)

増販期購入のクルマの定期点検時期の整備現場は多忙を極める

 そんな話を聞いたあと、筆者のメンテナンスパックに加入している所有車両について、任意の点検・整備の案内が届いた。そこで担当セールスマンに「任意の点検はやらなくてもいいと聞いたが……」と連絡すると、「そこについては時期によって対応が異なります。たとえばメンテナンスパックへの加入有無に関係なく、新車が年間でもっとも売れる3月登録で新車を購入すると、当然同時期に新車を買った人はかなり多く、それ以降の定期点検整備のタイミングも同じになるので、その時期については整備現場は多忙を極めまるようです」とのこと。

 つまり、3月登録で新車が納車されると、車検到来月も同じタイミングとなる。いまほど働き手不足がひどくなかったころでも、自分の希望する日時に点検及び整備のスケジュールを調整するのが難しかったのである。

 ここで前出のセールスマンとの会話に戻ると、「お客さま(筆者)の場合は新規登録の少ない1月に初度登録を行っています。そして、今回の点検及び整備は8月に実施予定なので、作業対象車種が少なくて逆に少々困っているので、ぜひやらせてください」とのことであった。

 事業年度(4月から翌年3月)末となる3月や事業年度締め上半期末となる9月は、購入特典が豊富になったり値引きや下取り査定でも好条件が出やすいこともあり、新車がよく売れる「増販期」のなかでもとくに新車が売れる時期となる。ここ最近は新車の供給状況も全体で見ればほぼコロナ禍前に近いところまで復調してきているので、増販期に合わせて新車を買えば、同じタイミングで点検及び整備を迎える人も多くなり、整備現場はより多忙を極めることになる。

「いまどきは増販期と、それ以外の時期で極端に値引きなどの購入条件に差が出るということもありません。新車がなかなか売れない時期であっても、攻め方やタイミング次第では増販期並みの購入条件も十分狙えます。新車を買いなれている人ほど増販期をはずして購入する傾向があるとも聞いたことがあります」(事情通)。

 いまどきはディーラーが、とくに車検では外部業者に流れないうちにということで、車検満了日よりかなり以前から入庫案内の連絡をしてくるので、早めに入庫予定日を決めてしまえば問題はないが、余計なことを考えたくないという人は、増販期を外して新車を買うというのも一手であるといえるだろう。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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