「ド派手なデコトラの事故は少ない」もヒントに! 元トラックドライバーが伝える「事故らない」長距離運転術 (1/2ページ)

この記事をまとめると

■私たちの生活を支えるトラックドライバー

■トラックドライバーは長時間、長距離の運転をこなさなければならない

■元トラックドライバーの筆者が安全で快適な長距離運転のコツを解説

労働時間の制限がトラックドライバーの負担に

 トラックがかかわる交通事故のニュースを毎日のように目にする。そのため、トラックドライバーの評判は悪くなる一方だが、乗用車や自転車、そして歩行者が原因となっているケースは意外にも多い。とくに最近では、自転車や歩行者の無法者ぶりが目立っているため、コメント欄にはトラックドライバーを擁護する書き込みが散見されるのが、せめてもの救いである。

 もちろん、トラックが直接の原因となっている交通事故も多い。その最たるものが、渋滞の最後尾に追突するというものだろう。確かに、荷物を積んだトラックは乗用車のようにブレーキが利かない。しかし、それをいい訳にするわけにもいかない。自身がハンドルを握るトラックの状況や特性を理解し、それに応じた運転をしてこそプロドライバーだろう。大きな車体を扱っている以上、それは当然の義務だ。

 それゆえにどのような状況においても、常に危険を回避できるような運転を心がけなければならない。どうしても避けられない不運な事故というものも存在するが、渋滞の最後尾に追突するということはプロ意識に欠けた、とても恥ずべきことだといえる。

 そんななかでクローズアップされている、2024年問題。ドライバーの身を守る法案のように感じ取ることができるが、じつのところはそうでもない。むしろドライバーの負担にさえなりかねないのだ。労働時間を厳しく制限することで、当然ドライバーの数が足りなくなる。ただでさえ人手不足にあえぐ業界にもかかわらず、さらなる追い打ちをかけているのだ。

 昔のように「トラックが好きだからトラックドライバーになった」という人も少なからず存在するが、いまでは働き口がないため、仕方なくトラックのハンドルを握っているという、こだわりのない、いわゆる職業ドライバーが増えてきた。そのような人物はトラックの特性を理解しようともせず、そしてイヤイヤハンドルを握っている傾向にある。そのため、トラックの事故があとを絶たないといっても過言ではないだろう。


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