旧車趣味は金食い虫……でもない! 庶民のギリ現実的路線の「200万円」で始められるクルマを探してみた (1/2ページ)

この記事をまとめると

■200万円以下で購入できる国産旧車を紹介

■旧車なので故障のリスクはあるものの比較的維持がしやすいものを選択

■パーツ探しなどで仲間とのコミュニケーションを取るのも旧車趣味の楽しみのひとつだ

安く買える旧車もまだまだたくさん存在!

 ここ数年で感じるのは、週末に高速や大きな街道を走っていると、クラシックカーや旧車に出会う確率が多くなってきたなということです。

 そもそも旧車の業界に関わる仕事をする前までは、いまほどは旧いクルマに注目をしていなかったせいで、実際に走っていたのに気付いていなかったということもありますが、それを差し引いても、道中で遭遇する頻度は高くなった気がしています。

 実際、旧車と呼ばれる国産の古い年式のクルマの人気は高いレベルを維持していて、ちょっとしたブームになっているといっていい状態です。

 中古車の市場の相場もそれを表していて、ブームが起こる兆しが見え始めた15年ほど前に比べ、もっとも差が出た車種で10倍以上という高騰ぶりを見せています。かつて100万円前後で買えたものが1000万円以上と、ちょっと信じられない額になってしまっています。

 そのため、昔はおこづかいの延長でベース車が買えたので、コツコツと自分の好みに合わせてカスタムすることが趣味の予算の範囲で行えていましたが、いまではベース車の購入のハードルが激上がりしてしまっているために、旧車の世界に踏み込む入口が難関となっているのが現状です。

 とはいえ、趣味の世界の価格、とくに中古の価格は人気の大小でかなりの差が生まれますので、まだ注目度が低めの車種ならば、」おこづかいの範囲で購入できる目も残っていると思います。

 ここでは、「旧車に興味があるけど価格がなぁ〜……」とお悩みの人に向けて、200万円以下で買える可能性の高いダークホース的な車種を紹介してみましょう。

■まずは人気の車種とその理由を知る

 国産の旧車のなかで、圧倒的な首位をずっと守っている車種がふたつあります。

 ひとつは「ハコスカ」こと3代目の日産スカイライン(C10型)です。先に触れた10倍以上に高騰したのがこのハコスカで、高性能エンジンを搭載した初代のGT-Rグレードは、一時期2000万円を超えたというウワサも聞こえてきました。

 人気度でいうとダントツの1位です。スカイライン自体が日本のドメスティック(固有)の車種ということで、海外のクルマ好きからも注目され、憧れる人も多いようです。

 人気の2番目は同じ日産のフェアレディZ(初代・S30型)です。

 こちらも日本国内だけでなく、北米や欧州などで「Z(ズィー)カー」の愛称で呼ばれ、高い人気を誇ったクルマです。

 クルマのデザイン自体が秀逸でカッコイイというのが最大の理由だと思いますが、発売当時からずっと日産のスポーツカー&GTカーの二本柱として支持され続けた車種で、人気が衰えなかったことがいまにつながっているのではないでしょうか。

 また、どちらも日産が長い間作り続けた名機「L型エンジン」を搭載しているという点も見逃せません。

 このエンジンは、設計は古くさいのですが、直列6気筒のスムースさとタフさが魅力で、多くのバリエーションが生まれたため、現存する個体が多く、故障しても代わりが利くということでクルマの延命に貢献しました。

 構造がシンプルでいじりやすく補修パーツも豊富なことから、旧い日産車のなかでこのL型エンジンを搭載している車種は、軒並み高値で取引されているという傾向があります。

 この2車種を筆頭に、スカイライン系とフェアレディZ系はその後継車にも価格高騰の勢いが及んでいます。

 また、ほかのメーカーでも、トヨタではセリカやレビン/トレノ、ホンダはS600/800、マツダはRX-7系、三菱はギャランGTOやFTO、いすゞのベレットや117クーペなど、スポーツ系の車種は当時から憧れていた人が多く、一度は乗りたいという想いから相場が高くなっている傾向があるようです。


往 機人 OU AYATO

エディター/ライター/デザイナー/カメラマン

愛車
スズキ・ジムニー(SJ30)※レストア中
趣味
釣り/食べ呑み歩き/道の駅巡りなど
好きな有名人
猪木 寛至(アントニオ猪木)/空海/マイケルジャクソン

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