この記事をまとめると
■アウトドアのイメージが強いスバル
■豊富なSUVラインアップや走破性の高さが魅力だ
■今回はクロストレックとフォレスターで八丈島をドライブ
クロストレック&フォレスターで八丈島を巡る
まるでアパレル業界のアウトドアブランドをイメージさせるスバル。ファミリーミニバンやコンパクトハッチバックをモデルラインアップにもたず、そのおかげでスポーツワゴンや世間で相変わらず人気のSUVの豊富なラインアップが際立ち、アウトドアなイメージを強めているのだと思う。本格メカニカルAWDへのこだわりもオールシーズン、オールウェザー、オールロードへの頼もしさを与えているのは間違いない。それを都会にいても自然が恋しくなるような、だからといってドロくささを感じさせない(ドロくささが魅力のブランドやモデルもあります)デザインと相まって、私のなかでスバルのアウトドアなブランドイメージが出来上がっている。
ふだんから都会にいても自然が恋しい私を初夏の八丈島で待っていてくれたのがスバルのSUVたち。今回はアクティブなドライブ&島巡りをした。
ロングドライブも苦ではないことはさまざまなスバル車で体験済みだけど、今回はちょっと特別な場所。しかし羽田から空路でなら1時間もかからない、“東京都”の八丈島なのだ。ちなみに島にはレンタカー会社が数件あるからドライブは超おすすめ、と、もう先にお伝えしておきます。
八丈島はぐるりと一周できる八丈循環線(都道215号)、通称「八丈一周道路」があり、その総距離は約45km、約1時間半で一周できるらしい。期待どおりの青い海に広い空、それにヤシの木の街路樹……、羽田から1時間もかからぬところとは思えぬ南国ぶりは想像以上。一方で八丈富士や三原山もある。
私たちはルーフに自転車を積んだオアシスブルーのクロストレックLimited(AWD)で、まずは山に向かった。目指すは八丈富士の中腹に牧草地が広がる「ふれあい牧場」。サイクリストではない私はルーフに自転車を積んで走った経験がなく、ビクビクしながら幾重にもカーブが続くワインディングを走り出したところ「あらっ?」と思うほど自転車の存在感を意識することがない。
2リッターエンジンにモーターを組み合わせるマイルドハイブリッド「e-BOXER」を搭載したAWDのクロストレックは、大人3人と2台の自転車を乗せても駆け上がるようにワインディングを走る。先代のXVからクロストレックに車名を変え、新型になった際に設計を見直されたフロントシートのホールド/サポート性も特徴のひとつ。ちなみにリヤシートはフロントより着座位置がやや高く前方視界にも配慮がうかがえ、街なかでも使いやすいサイズのモデルながら、足もとのスペースにも余裕があり快適性が保たれている。
「八丈ふれあい牧場」ではのんびり過ごす牛たちの姿に癒され、展望台からの島の内陸や港、三原山の眺めに八丈“島”に来たことを開放感とともに改めて実感できた。ソフトクリームを期待して入った牧場の休憩所にはお目当てのものはなかった代わりに、島の酪農の歴史を紹介する展示があった。八丈島では馬が飼われた記録はなく牛が人々の生活を支えてきたことを知った。
これがきっかけでドライブ旅ならではの“行き先変更”が発生。調べると「八丈牛乳」なる地産の牛乳や乳製品があるらしく、「探しに出かけよう」と舵を切る。「ゆーゆー牧場(八丈島乳業)」では製品の販売はしておらず、牧場のスタッフに「ジャージーカフェ」を教えていただき、編集者やカメラマンにリサーチをしてもらいながら島の中心街の大賀郷に向かった。
簡単に手に入らないからこそ期待も膨らみ、辿り着いたカフェでソフトクリームのコーンを握ったときの達成感はいうまでもない。ソフトクリームは緩めでさらっとした口どけとともに舌の上に広がる乳々しさがたまらなく美味しかった。