スペーシア ギアの登場カウントダウンでN-BOXの王座再陥落もある!? 7月の新車販売ランキングを読み解く! (2/2ページ)

登録車では依然としてトヨタが有利

 登録車ではカローラシリーズがトップとなっている。ちなみに、セダンとツーリングは、本稿執筆時点でも年内納車が可能なほど納期も短めとなっている。そのほかのモデルでも、半年程度見ていれば納車が十分期待できるので、販売現場でも「売りやすいモデル」として積極的に販売促進活動が行われているようである。

 登録車トップ常連のヤリスは、7月時点では出荷停止が続いており、本稿執筆時点でもそれが継続しているだけではなく、ハッチバックの「ヤリス」も新規受注停止となっているので、しばらくはカローラ首位の傾向が続くかもしれない。

 含軽ランキング7位のルーミーは、10月にディスプレイオーディオ採用などの一部改良を行うので、ラストスパートに入ったと見ていいだろう。本稿執筆時点では、まだ現行モデルが新規受注停止とはなっていないようなので、オーダーを入れられれば狙い目車といえる。

 新型ホンダ・フリードは6月末デビューなので、7月は初の1カ月フル販売となった。ライバルのシエンタとの販売バトルは約3000台差でシエンタの勝利となった。シエンタの納期は本稿執筆時点では2024年11月以降と、トヨタ車のなかではかなりの短納期となっている。一方、販売現場で聞くと新型フリードは納車まで1年待つとのこと。

 シエンタ、フリードともに現役子育て世代の移動手段としてのニーズが高い。つまり、見た目や走行性能、ブランドといったことよりも、いかにお買い得感が高く、納期が短いかが購入車種決定の優先事項となることが多い。その点では納期がかかり、シエンタに対し割高感も目立つ新型フリードが、若干不利ななかで販売対決が行われているといっていいだろう。

 極めて珍しいといえるのが、登録車のみのランキングでトヨタ・ランドクルーザーが7299台を販売して7位に入っていること(含軽統計では14位)。これは自販連統計では300、250、そして70シリーズが合算されていることが大きい。といはいえ、ランドクルーザーという、車名(通称名)が上位に入ってくるのはいままではなかったことだ。

 8月上旬段階でホンダはすでに、2024年9月、つまり2024事業年度締め(2024年4月から2025年3月まで)での、上半期末半期決算セールに向けかなり気合の入った売り込みをしている。人気車の多くでは短期間で納車可能な在庫車を多く抱えているので、ホンダが半期決算セールの台風の目になることは間違いないようである。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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2019年式トヨタ・カローラ セダン S
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