ついにCX-80の日本仕様が登場! CX-8の後継もすべてが刷新された大型SUVの詳細をまるっと紹介 (2/2ページ)

3列目シートは深く腰掛けられるよう改善

 実際にCX-80とCX-8、両車のキャプテンシートを座り比べてみると、シートそのものの掛け心地は遜色ないものの、車体外側の空間は側頭部、肩まわりともCX-80のほうが明確にゆとりがある。VIP気分で快適にドライブを楽しみたいなら、CX-80のほうがより適しているといえるだろう。

 着座保証体格170cmはCX-8と変わらないものの、深く腰掛けた着座姿勢が取れるよう改善したという3列目は、CX-8のヘッドルーム886mm、ショルダールーム1350mmに対し、CX-80はヘッドルームが29mm広い915mmへと拡大。ショルダールームは54mm狭い1296mmとなっているが、実際に座ってみたところ、肩まわりの狭さはさほど気にならなかった。

 とはいえ、着座保証体格を超える身長174cmの筆者が座れば、当然のことながら頭頂部がルーフライニングに当たり、首も前傾する。しかしながらその度合いはCX-8よりも遥かに軽減されており、シートそのもののサイズも比較的大きいため、短時間であればさほど疲れずに過ごせそうだ。

 ただし、センターコンソール付きの2列目キャプテンシートを選択した場合、そのシートレールが3列目の着座位置から大きくオフセットしており、しかもセンターコンソールが3列目フロア中央を大きく浸食しているため、全身をねじった着座姿勢を取らざるを得なくなる。3列目の使用頻度が高い場合は、車両を注文する前に実車を入念にチェックしたほうがいいだろう。

 パワートレインとグレードの構成はいわば、CX-60から2.5リッター直列4気筒ガソリンNAエンジン「SKYACTIV-G 2.5」搭載車の設定を省いたもの。

 比較的安価なグレードのうち、標準仕様(「XD」)と「Sパッケージ」、「エクスクルーシブモード」には、3.3リッター直列6気筒ディーゼルターボ「SKYACTIV-D 3.3」のみ設定される。なお「Lパッケージ」は「SKYACTIV-D 3.3」のほか、2.5リッター直列4気筒ガソリンNA+モーターの「e-SKYACTIV PHEV」も選択可能だ。

 一方、上級モデルのうち、最上級に位置付けられる「プレミアムモダン」と「プレミアムスポーツ」は、3.3リッター直列6気筒ディーゼルターボ+48Vマイルドハイブリッド「e-SKYACTIV D 3.3」と「e-SKYACTIV PHEV」から選択可能だが、「エクスクルーシブモダン」と「エクスクルーシブスポーツ」は「e-SKYACTIV D 3.3」のみに絞られている。

 なお、これらのエンジンすべてにトルクコンバーターレス8速ATが組み合わされ、「SKYACTIV-D 3.3」にはFR車と4WD車を設定、「e-SKYACTIV D 3.3」と「e-SKYACTIV PHEV」は4WDのみとなるのはCX-60と同様だ。

 マツダの国内ラインアップにおける新たな旗艦モデルとなる、このCX-80は今年の秋頃に日本でも販売開始される予定。その価格は? そして走りは? 続報を楽しみに待ちたい。

◆ CX-80主要諸元

全長:4990mm

全幅:1890mm

全高(ルーフレール無仕様):1705mm

全高(ルーフレール有仕様):1710mm

ホイールベース:3120mm

最小回転半径:5.8m


遠藤正賢 ENDO MASAKATSU

自動車・業界ジャーナリスト/編集

愛車
ホンダS2000(2003年式)
趣味
ゲーム
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