水漏れは専門店に任せるのが一番いい
■フィンが曲がったり破損している場合は大丈夫?
クルマを運行していると、飛び石や落下物などが当たったりしてラジエーターのフィンが曲がったりつぶれたりすることもそれなりにあります。
自分のクルマのラジエーターをあらためて見てみると、小石が当たってつぶれた箇所や、石がめり込んでいるのを見付けることができるでしょう。
これを放置しても大丈夫なのか? という疑問は、クルマ乗りなら一度はとおる問題ではないでしょうか。
結論からいってしまうと、水漏れが無く、普段の運行で水温が安定しているなら放置で問題ありません。要するに、ダメージ箇所の割合の問題です。仮にフィンの潰れが広範囲にわたっている場合は、走行風が通過できる量が減少してしまうため、おそらく冷却能力に多大な影響が出るでしょう。
ただ、ラジエーターの冷却能力というのは、そういったダメージなどをあらかじめ考えて設計の段階で余裕を持たせてあるので、数%の損失くらいなら問題無く稼働できるようになっています。
ただし、稀に大きめの飛び石を受けて、フィンだけに留まらずチューブにまでダメージが至っている場合は注意が必要です。フィンはチューブに装着された板なので曲がっても深刻な問題にはなりませんが、チューブのほうはなかを冷却水が循環していますので、ダメージを受けると水漏れの恐れが出てきます。
水漏れの程度はごく僅かだとしても、数カ月単位で見るとかなりの量になります。ラジエーターの冷却能力は、冷却水があってのものなので、漏れを放置するとオーバーヒートにつながってしまう恐れがあります。
■補修はできるの?
ラジエーターのフィンの曲がりやつぶれはカンタンに直せます。あのフィンは、飲料水のアルミ缶の板のようなものだと思ってもらえば、曲がり程度はすぐ直せることが想像できると思います。
実際には、細めのマイナスドライバーや先が幅広のピンセット、あるいは先端を削って丸めた果物ナイフなどを使うと、比較的きれいに修正することができると思います。
根気があれば、「ちょっとこれは……」というダメージも、元どおりとはいきませんが、性能を復活させる程度には修復できるでしょう。洗車のついでにトライしてみるのもアリだと思います。
チューブからの水漏れが発覚した場合は、DIYでの応急処置はあまりオススメしません。1〜2年保てばいいというなら別ですが、長く使い続けたいなら専門店で補修をしてもらいましょう。
普段はあんまり着目することがないラジエーターの状態ですが、この記事を読んでくれたのをきっかけに、愛車のラジエーターを点検してみてください。
もしフィンの曲がりやつぶれが見つかった場合は、ペットの毛づくろいをしてあげる感覚で、フィンの修正をしてみましょう。