事故のときに「国産車は変形」「輸入車は変形しにくい」という噂は都市伝説? 最新の安全への考え方とは (1/2ページ)

この記事をまとめると

■先進安全技術の採用などによって交通事故の数や死傷者数は減少傾向にある

■最新の国産車と輸入車はどちらもクラッシュテストによるボディの変形は少ない

■国産車が輸入車との事故の際大きく変形するのは重量が関係しているといわれている

国産メーカーと海外メーカーのクルマ作りの違いとは

 世界中の自動車メーカー&ユーザーの願いは「交通事故がゼロになる」ことだろう。そのために障害物や車両、そして歩行者などを検知して自動的にブレーキをかける衝突被害軽減ブレーキなどの機能は日々進化している。

 それでも衝突してしまうような事故も数多く発生しているわけだが、ボディについても衝突安全性能は向上している。警察庁の発表している交通事故に関する統計においては、死亡交通事故における「状態別死者数」の推移を見ることもできるのだが、自動車乗車中の死亡者を2014年と2024年の上半期(1~6月)で比べると、2014年は689人だったのに対して、2024年は399人となっている。

 前述した先進安全機能などによって、そもそも重大事故が起こりづらくなっているだとか、各種の啓蒙によってシートベルト装着率が高まっているなどの要素もあるが、乗員を守るボディへ進化していることも大きなファクターとして貢献しているはずだ。

 といっても、ボディを強固にすればいいというものではない。ボディが潰れなさすぎると衝撃が乗員へかかってしまうからだ。なので、適度に潰れて衝撃を吸収することが理想といえる。ただし、そうした知識をもっていても、「欧州車は事故の際あまり潰れてなくて国産車は潰れている」という印象をもっている人も少なくないかもしれない。

 はたして欧州車は潰れにくいボディとなっているのだろうか。そして欧州車は国産車より安全性が高いのだろうか。


山本晋也 SHINYA YAMAMOTO

自動車コラムニスト

愛車
スズキ・エブリイバン(DA17V・4型)/ホンダCBR1000RR-R FIREBLADE SP(SC82)
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モトブログを作ること
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