この記事をまとめると
■アルファロメオ・トナーレがNFT技術を活用したデジタル認証機能を導入した
■ブロックチェーン技術により走行距離などのデータ改ざんが難しくなる
■自動車のリセールバリューを確保するのにNFT証明書がどれほど機能するかに要注目
アルファロメオ・トナーレがNFT技術を採用
昨今の投資ブームにおいて「仮想通貨で億り人(資産が1億円になること)」といった表現を目にしたという人は少なくないだろう。そんな仮想通貨を支える主要テクノロジーとして認知されているのが「ブロックチェーン」というものだ。
日本語では「分散型台帳」とも表現されるブロックチェーンのメリットとしては、データの改ざんが非常に難しいこと、複数の端末をつないだネットワークを利用するため、システムダウンしにくいことが挙げられる。
そんなブロックチェーンを活用した暗号資産のひとつにNFT(Non-Fungible Token / 非代替性トークン)というものがある。NFTはデジタルデータながら、デジタル署名によって唯一無二という固有の価値を持つものといえる。
アート作品やゲーム内で使えるアイテムなどがNFTとして取引されているという話題を目にしたことがあるのではないだろうか。
そんなNFT技術を、自動車業界として初めて採用したのがアルファロメオだ。同ブランドのコンパクトSUV「Tonale(トナーレ)」に、NFT技術を活用したデジタル認証機能を導入したことが発表された。
その狙いは、クルマの価値を高めることにある。具体的に、アルファロメオのNFT証明書に記載される内容は、以下の5項目となっている(将来的に項目は追加される予定)。
1)日付
2)ブランド名
3)モデル名
4)車体番号(VINナンバー)
5)走行距離
前述したように、改ざんが非常に難しいブロックチェーン技術を使ったNFT証明書に、日付と車体番号と走行距離が記載されているということは、たとえば中古車として販売する場合に、正しい走行距離を示しているという安心感につながる。つまり、リセールバリューを高めることにつながるといえるのだ。