この記事をまとめると
■日本では型式指定を得た企業が自動車メーカーを名乗ることができる
■光岡は1996年に「ゼロワン」で型式指定を得たので自動車メーカーのひとつとして数えられる
■昨今は型式指定での不正が明らかになったことで今後の制度のあり方が問われている
「型式指定」を得られれば自動車メーカーとして国に認められる
自動車メーカーである証として、型式指定がある。
型式指定とは、自動車メーカーなどが生産や販売を行う上で、あらかじめ国土交通省へ申請または届出を行うことにより、保安基準への適合などの審査を受け、適合すれば「型式指定」または「届け出制度」の認可を得る。
こうして、一台の新車が誕生したとき、以後、納車する一台ごとに車検を受けなくてもナンバープレートを交付してもらえるようになる。クルマを開発・製造し、それを数多く販売することで成り立つ自動車事業であるからこそ、この型式指定を手にすることが成長への第一歩となる。
日本には、10の自動車メーカーがある。そのひとつが、光岡自動車だ。
光岡自動車というと、ほかの自動車メーカーが製造した乗用車の一部を変更する(カスタマイズ)などで新たな魅力を創出する企業との印象が強いかもしれない。しかしじつは、1996年にゼロワンという自社独自のふたり乗りオープンスポーツカーを売り出し、このとき、型式指定を手にした。
そして、ホンダ(ホンダ技研工業)に次ぐ10番目の自動車メーカーとして32年ぶりにその地位を得た。