至るところに名車をオマージュ!
今回のカラーリングはトムスの歴史を語る上で欠かせない名車中の名車、KP47スターレットをイメージしたカラーリングを採用。文字盤の一部には同社のグリルや心臓部である3K-Rエンジンの青いヘッドカバーをイメージした差し色を加えたデザインとなっている。
インダイヤルには、トムスの看板商品であった井桁ホイールをデザインしている点も見逃せない。ソーラー発電をする時計なので、発電部分を埋めないよう、デザイン面ではかなり苦労したとか。
ベルトには、トムス創業時のエンブレムが刺繍されており、ファンにはたまらない仕立てとなっている点も見逃せない。カラーリングもKP47をイメージした色合いとなっている。重量は、デザインからは想像できないほど軽量なので、長い時間つけていても疲れない配慮もされている。
さらに風防には、トムスのエースナンバーである「36」の透かし文字を入れてある。発表会場のステージには、スーパーフォーミュラ第4戦でチャンピオンを獲得した坪井 翔選手も訪れていたが、「レース中もこの時計をしてたのですが、数字があるのにたったいま気がつきました(笑)。さりげなくていいですね!」と高評価。
トムスの創立者で、現在は取締役会長を務める舘 信秀さんは、「このKP47というのはトムスの歴史を語る上で欠かせない非常に重要かつ思い入れのあるクルマなんです。それをカシオさんが、この小さな時計に見事にデザインを落とし込んでくれて、感涙ものです。本当に素晴らしいアイテムだと思います」と腕にした時計を見て感想を語った。
ちなみに本作は、トムス創立50周年を記念したスペシャルモデル。さらにいうと、カシオも今年で創業50年目という節目でもあるとのことで、両社にとって、より思い入れのある時計に仕上がったとのこと。
カシオの担当者は「正直かなりコストはかかってます。ただ、我々の製品作りは値段ではなく、”やりたいことをやる”ということを大切にしているので、今回このような仕様となりました。そういった妥協しない製品作りはトムスとも似ているところがあると思ってます」と語る。
この、トムスとエディフィスのコラボウォッチは、8月9日より販売がスタートしている。限定本数などは明らかにされていないが、2024年がトムス50周年の年ということなので、50周年以降の年も売り続けるとは考えにくい。ファンであれば、早めに確保することをオススメする(筆者もエディフィスのとある限定品を買い逃し後悔した経験あり)。
価格はメーカー希望小売価格で4万4000円と、これだけこだわりが詰まっているわりにはリーズナブル。
坪井選手は最後に、「この時計をレースのときに初めてしてそのまま勝ったので、勝負に強い、縁起がいい時計かもしれません!『ここぞ!』というときにオススメです!」とメッセージを残した。
なおこの日は、会場となったシティサーキット東京ベイにて、電動カートを使ったタイムアタックイベントも開催された。
A/Bグループそれぞれにわかれて走り、両グループ合算の上位3名にはエディフィスの時計が贈られるというスペシャルイベントも開催された。編集部からは「お前はK-taiで毎年カート乗ってるし、体重も軽いから勝てるだろ」という謎のプレッシャーとともに任務を与えられ、勝負に挑むことに……!
※写真は別グループの走行
ここで乗れるカートはEVということもあり、車重が重い代わりに加速がダイレクト。独特な挙動をするマシンということもあり、走っていてかなり新鮮な感覚であった。体感的には一般的な4ストのエンジンカートよりも速い印象だ。
と、初のEVカートを体験したこの日。気合だけは誰にも負けないくらいのつもりで挑んだのだが、左腕にとくに特別な重みを感じることなく、イベント終了後は足早に会場を去ったのであった……。