この記事をまとめると
■ここ数年は大雨の発生が増えており数値にすると30年ほど前の2倍にもなっている
■クルマを守るために万が一の際に駆け込める場所を把握しておくと安心だ
■SNSやお天気アプリを駆使するのも有効だ
ゲリラ豪雨に遭遇したら
ここ最近、「線状降水帯」や「記録的短時間大雨情報」といった、見慣れない&聞き慣れない気象用語に触れる機会が増えました。
気象庁の発表によると、大雨の年間発生回数は増加傾向にあり、しかも以前はレアケースだった「1度に大量の雨が降る確率」が高まっています。ちなみに、1時間あたりの降水量が80mm以上、3時間あたりの降水量が150mm以上、そして日降水量が300mm以上などの強い雨が降る頻度は、1980年頃と比較しておおよそ2倍程度に増加しているとのことです。
2008年の新語・流行語大賞においてトップ10入りを果たすほど、今ではすっかりお馴染みとなった「ゲリラ豪雨」というキーワード。もともと存在していたキーワードでありながら、昨今の大雨によってクローズアップされた結果、一気にメジャーデビュー(?)してしまったのです。
まさにゲリラ豪雨が起こりやすいこの時期、出先で遭遇して立ち往生したり、道路が冠水したところに突っ込んで動けなくなったり、車体全体に雹をくらってボディがボコボコに凹んだりと、何かと油断ならないときでもあります。
そこで、出先でゲリラ豪雨(とくに雹)に遭遇しそうなときの回避技5選をまとめてみました。
1:雨雲レーダーを駆使する
お天気アプリなどの普及により、ぐっと身近な存在となった雨雲レーダー。いま、この瞬間の直上の雨雲の状況や、周囲の状況などをリアルタイムに表示してくれます。さらに、5分ごとに予測機能がついて雨雲の動きを予測できたり、雷が鳴っている(落雷が発生している)ポイントを表示してくれる機能も備えている雨雲レーダーもあります。
ゲリラ豪雨を回避するべく、もっとも手軽でわかりやすく、しかも広範囲のゲリラ豪雨の状況が確認できる便利なツールといえます(頻繁に更新されるので、急に雨雲が発生したり、逆に弱まっていることも確認できるので、慌てたり肩すかしを食らうこともあります)。
2:AMラジオのノイズ
AMラジオ限定ではありますが、雷が近づいていると「ガリガリ」とノイズが混じるようになります。このノイズの回数やボリュームが大きくなるようであれば雷雲が接近している証拠です。この時点でおそらく目視でも「進行方向に見たこともないような真っ黒な雨雲(雷雲)」が確認できるはずです。この時点でもはや回避が難しい可能性があり、猛烈な雨や雹、雷に遭遇する前に屋根のある場所に退避したほうが安心です。
じつは筆者も、国道を走行中に猛烈な雨と雷に遭遇し「これはさすがに運転したら危ない」と、たまたま走行中に見つけたコンビニの駐車場でゲリラ豪雨をやり過ごしたことがあります。当時所有していたユーノスロードスターの幌に叩きつける雨音の激しさに「このままじゃ幌に穴があくんじゃないか」と思えたほどでした。
3:SNS(とくにX)をやお天気アプリのユーザーの投稿を有効活用する
出先の付近や目的地に連絡が取れる友人・知人がいれば直接聞くことができます。しかし、そうではない場合、速報値として活用できるのがSNS、なかでもX(旧Twitter)は有効です。つぶやく必要はありません。アカウントだけ作成してリアルタイムで起きていることを確認するだけでもいいのです。日々さまざまな時事ネタが流れているので、世の中の動向を知るうえでひとつの情報源としても活用できるだけなく、天気以外にも地震をはじめとする自然災害などの最新の情報をチェックする手段としても有効です。
また、お天気アプリによってはユーザーが現地の天気をリポートした情報を共有できるサービスもあります。これは地域や時間帯によって投稿される数に差があるため、うまくいけば有効な情報源となりそうです(ゲリラ豪雨のような非常時であれば、おのずと投稿数も増えると思われるので、有効な情報源となる確率が高いです)。