単にコースが広いから……でF1やGTを開催できるワケじゃない! サーキットには「公認」と「グレード」が存在した (2/2ページ)

グレードで設備なども異なる

 リストのなかでも、鈴鹿と富士だけが「グレード1」になっていることに注目。

「グレード1」は、サーキットの規模や安全対策(医務室やヘリポートも)、ピットやコントロールタワーなどの付帯設備などが、FIAの厳しい基準をクリアしている証で、最高峰のレース、F1グランプリを開催するには、この「グレード1」の公認が必要。

 F1開催といえば、過去に岡山国際(当時はTI)でも開催されたことがあったのに、岡山国際は「グレード1」ではないの? と思うかもしれないが、FIAの公認グレードは、一度認められればOKというものではなく、3年に一度はFIAの査察をクリアする必要があり、公認料も支払わなければならないので、F1を開催せず、スーパーフォーミュラやスーパーGTなど、国内のビッグレースまでしか考えなければ、「グレード2」でも十分条件を満たしているので、わざわざ「グレード1」を申請することはない。

 ちなみに同じフォーミュラでもF3まで、あるいはグループA・グループNのレースなら、「グレード4」のコースでも開催可能だ。

 サーキットのグレードは、レイアウトの面白さ、攻略の難しさ、観戦のしやすさといったものに直結した格付けではないが、その規模、安全性、スピードレンジの高さの目安にはなる。

 自分で走る場合、まずはミニサーキットでデビューし、経験を積んで、徐々に大きなサーキット、スピードレンジの高いサーキットに移行していき、やがてF1も開催できる鈴鹿や富士を攻めていけるように……、というステップがいいだろう。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

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