2024年のモントレーカーウィークのオークションに登場予定
しかしながらゴスは、マーク1のエアロダイナミクスに不安感を示しており、それを解消するために、翌年に向けて新たにマーク2スタイルのアルミ製ボディをワシントン州シアトルのウォーリー・ピートに製作させたのだ。
夏のUSRRCシーズン終了後、その秋に開幕したCam-Amシリーズに姿を現し、最終戦では10位というベストリザルトを残したのである。
その後1967年、ゴスはローラT70を購入。不要となったマクラーレン・エルバ・マーク1は、カリフォルニアのレーシングドライバーの手にわたり、ここから徹底したレストアを受け、ニュージーランドを拠点とする現オーナーの手に渡っている。
魅力的なスタイリング、そして確かな競技の歴史、加えて厳密なレストアを受けたマクラーレン・エルバ・マーク1は、Cam-Am初期の作品のなかでもっともカリスマ性の高い、じつに見事な一台ということができるだろう。
そのエルバの名が21世紀を迎えて戻ってきたこと。それはマクラーレンのファンにとっては、またとない歓びにほかならない。
ちなみにこの20-14のシャシーナンバーを持つモデルは、8月17日にはRMサザビーズのモントレー・オークションに姿を現す予定。はたしてどれだけの価値がこのモデルには見出されるのか。参考までにRMサザビーズ社による予想落札価格は20万~25万ドル(原稿製作時点で約3084万~3855万円)。モントレー・オークションのひとつの話題になるのは確かなようだ。