鳥取砂丘でも研究中
鳥取砂丘の月面実証フィールド「ルナテラス」も活用
じつはこの月面探査車両のタイヤ、なんと鳥取県の観光名所である鳥取砂丘でもテストを実施している。
鳥取県では、鳥取砂丘の一部を、月面環境を想定した実証実験を行うための月面実証フィールド、「ルナテラス」として貸し出している。ちなみに、鳥取県と連携する企業や研究団体であれば、フィールドの利用料金は無料となっているそう(利用時の砂ならしや利用後の原状復帰は実費負担)。
なお、ブリヂストンがこのルナテラスを選んだ理由は、広大な敷地が平たんに管理されていて、必要に応じて地形を変化させることも可能となっているため、試験条件の自由度が高いこと。そして、砂の質が場所に影響されることなく安定していることが大きいそう。
2番目の理由は、鳥取宇宙産業ネットワークに加盟する地元企業の協力を得て、試験開始前に毎回トラクターで砂地をフカフカにすることにより、各試験で条件を近い状態にできるため、精度の高い実験が実施できることも背景にあるそうだ。
ルナテラス使用以前も、関東圏のオフロードコースや自治体の協力を得て海岸の砂浜などでのテストを行ってきたそうだが、ルナテラスで実験をすると、さらに多くのデータ収集ができるとのことで、ここでの実験が最近はメインとなっているとのことだ。
第2世代にまで進化したブリヂストンの月面探査車両タイヤ。今後、鳥取砂丘の「ルナテラス」での実験を経て、どのような進化を遂げるのか楽しみだ。