「コラム式駐車場」はドイツなどで採用されている
「高速道路事業用地を活用した大型車専用駐車場」は、本線料金所の廃止などの整備で余剰となった高速道路サイドの土地を活用し、大型車専用駐車場を設けるというもの。現在、東名阪自動車道の旧鈴鹿本線料金所の跡地を活用し、臨時的に駐車場としている箇所を、大型車専用休憩施設に変更する計画が進められている。東名高速の豊橋PAも、かつて設けられていた豊橋バリアこと豊橋本線料金所として使われていた広い敷地をPAにしたものだ。
「複数縦列式(コラム式)駐車場」とは、出発時間別に大型トラックを隙間なく縦列に停まるレーンを設け、駐車マスを効率的に活用させるシステムだ。出発時間が来た該当レーンのトラックは一斉に退場。駐車マスが1列まるまる空くという構造になっている。このコラム式駐車場は、ドイツのアウトバーンなどですでに採用され、敷地を有効活用する効果が確認されている。また、NEXCO西日本では山陽自動車道の佐波川SA(下り)にこのコラム式駐車場の整備を検討している。NEXCO中日本では東名高速の鮎沢PA(上り)に小型車用の立体駐車場を建設し、既存の平面駐車場を大型車用にする計画が進められている。
コラム式駐車場は定期的な休憩を取ることが義務付けられているトラックドライバーにとっては、まさに効率的なシステムとなるに違いない。このように、全国の高速道路の各所の駐車場がさらに拡充されれば、夜間の誘導路にはみ出すほどのSA・PAの混雑も軽減され、働く環境がさらに改善されることだろう。