誰でも扱えそうな装置だけど……じつは危険と隣り合わせ! トラックの「テールゲートリフター」の「法定教育」が義務化された理由 (2/2ページ)

人手不足が悪影響を及ぼしている

 テールゲートリフターは、使用する前提として
・平坦な場所で使用する
・積載重量を守る
・荷物は昇降板中央に置く
・昇降板・キャスター(かご車・台車など)のそれぞれにストッパーを作動させる
・周辺の安全確認を怠らない
・作業するときは三角コーンなどを設置してまわりに注意を促す
・作業車は保護帽・手袋・安全靴など、作業装備をつける
・始業点検・定期点検は怠らない
といったことを実施しなければならない。その上で、操作にあたっては以下の点を遵守する必要があるのだ。

1)昇降板が荷台の高さにあるときは
・昇降板に荷物を移動させるときや降ろすときは地面を背にして後ずさりをしない
・昇降板上では作業可能スペースを確保する
・昇降板の揺れに注意

2)接地しているときは
・昇降板の傾きによる荷の動き出しに注意(1も同様)
・昇降板のストッパーを踏みながら運搬しない(1も同様)
・昇降板の先端部と地面の段差に注意

3)昇降板の昇降・展開・格納をしているときは
・原則として作業者が昇降板に乗ったまま作動させない
・昇降板からは荷物をはみ出させない
・昇降板を作動させるときは少し離れた横に立ち、作動中は周辺から目を離さない
・作動中の昇降板には触れないようにすると同時に近寄らない

 しかし、人手不足で時間に追われる現場では、効率を重視するあまりにこれらのことが十分に徹底されていないという現実がある。テールゲートリフターを扱う際に「特別教育」を義務化したことで、関連事故の撲滅につながることが期待されている。


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