200種類を超えるメニューに胃袋を掴まれる! プロから家族連れまで愛されまくった人情味溢れる「食堂SS」【懐かしのドライブイン探訪その3】 (1/2ページ)

この記事をまとめると

■ドライブインは運転手のオアシスとして君臨する

■プロドライバーのみならず多くの人が訪れるドライブインの名店も多い

■今回は「食堂SS」を紹介

スタッフの高齢化と人手不足により1店舗は閉店

 急速に数を減らしている運転手のオアシス、ドライブイン。大型の駐車場を完備するドライブインはプロドライバー御用達の場所としてはもちろん、地元の馴染み客には欠かせない存在だ。平成以降、高速道路やバイパス道路網の発達で旧幹線道路の車両通行量の減少、さらにはコンビニエンスストアや大手外食チェーン店の台頭によって客足の減少も進み、かつて隆盛を誇ったドライブインは急速に数を減らしていった。残念ながら2024年4月29日をもって閉店が決まった、木曽路の人気ドライブインに訪れてみた。

 今回訪れたドライブインは、愛知県は名古屋市熱田区から岐阜県東濃地方〜長野県木曽地方〜塩尻市〜松本市を経由し、長野市に至る幹線道路の国道19号線沿いに位置し、長野県塩尻市に店を構えるその名も「食堂SS」。開業は東京オリンピックが開催された1964年だという。そう、今年で60周年となるほど長きに渡って近隣住民やプロドライバーに愛されたドライブインだ。いつ訪れても食事を楽しむお客さんで賑わっている同店は、なぜ閉店するという決断をしたのであろうか?

「食堂SSの名前は、よく”サービスステーション”というのが由来ですかと尋ねられるのですが、じつは違います。先代の店主・佐藤 進さんの頭文字なんですよ。先代から受け継ぎ長くご愛顧いただいてきたのですが、このたび店を閉めることにしました。その理由はスタッフの高齢化と人手不足です」と話してくれたのは、二代目女店主の佐藤秀美さん。その温かい人柄で“おかあちゃん”とお客さんからも親しみを込めて呼ばれる人物だ。

 確かに高齢のスタッフが忙しい店内を切り盛りしており、体力的にも大変だろう。また、塩尻市の市内中心部から離れた同店は、通勤するだけでも大変だろうと想像できる状況だ。


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