後付けできるのが「ドボレコ」の魅力
特徴はおもに3つ。
「セーフティアラート機能」は、AIで画像を処理して重機周辺にいる人物の距離を計測し、モニター表示や音でオペレーターにその接近を警告する。人物の検知から警告まで、わずか0.4秒という早さである。オプションで警告灯を追加すれば、それと連動させることが可能になるので、危険のあることを広範囲に周知することができる。
「ドライブレコーダー機能」はその名のとおり、重機稼働中にその状況を録画するもの。画像データはマイクロSDカードに保存するだけではなく、クラウドサーバーに遠隔保存し、それを本社や営業所でモニタリングすることもできるのだ。このクラウドサービスは「LIVE&VOD」とよばれ、オプション契約が必要だ。管理者がリアルタイムで現場の様子を把握できるなど、業務改善や効率化に有効なシステムだといえよう。
「重機自動停止機能」は重機の油圧制御システムに接続することで、AIが人の接近を検知した際に制御信号を出力し、重機を自動的に停止させるものだ。トラックの運転支援装置に近い位置付けにあるので、あくまでオペレーターを補助するシステムということであろう。
「ドボレコ」のシステムで特徴的なのは、センサー部にあたるカメラの仕様だ。水平270°という画角の広さをもっており、大型重機でも後方に2台設置すれば側面から後方までをほぼカバーする。小型建機であれば1台あればよく、これは「ドボレコS」として、またフォークリフト仕様は「フォクレコ」としてパッケージ化されている。「ドボレコ」の利便性は、このように後付けが可能なことだ。
近い将来、こういったシステムは当たり前のように搭載されて、いずれはロボット化された無人建機が、そこここで活躍する時代が来ることになるだろう。