いか釣り漁船のごとく光るトラックの「マーカーランプ」! 単なる「デコ」かと思ったら重要な役割があった (1/2ページ)

この記事をまとめると

■トラックにはマーカーランプが装着されている

■現在はLEDタイプが主流だ

■マーカーランプの役割について解説する

装着が義務のものとそうでないものがある

 トラックに使用されている、丸や四角の小さなマーカーランプ。車両下部や荷台上部などにさまざまな色のものが取り付けられており、何だかイルミネーションのような雰囲気をもっている。そのためにトラックに乗らない人からはファッション重視の趣味的なランプに思われることもあるようだが、じつは重要な意味をもつ奥の深いパーツなのだ。

 昭和時代の人なら「トラックの運転席上部にも付いていたよなぁ」と懐かしむかもしれないが、似た形をしていてもあれは「速度表示灯」という別物。トラックは歩行者やほかのクルマから走行速度を把握しにくいために、3つの緑色灯火の点灯パターンでその目安を視認させようとしたものである。一定の大きさを超えた車両には、搭載義務が課されていた。これは、日本独自の規則であったために輸入車から見れば参入障壁となり、1999年に外圧を受けるなどして廃止された。現在では、この灯火をつけているトラックを見ることがほとんどない。

 このことからもわかるように、車両の灯火には「装着が義務付けられているものと「装着してもよいもの」の2種類が存在する。前者はヘッドライト・ストップランプ/ウインカー/幅灯などといった保安部品にあたるもので、後者はフォグランプやデイライトなどが該当する。広い意味におけるマーカーランプにはこの両方が存在しており、それぞれ細かな決まりが定められていて、それに合致しなければ車検がとおらないなどといった問題が発生する。


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