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いま一番ホットなライバル対決! ホンダ・フリード対トヨタ・シエンタを「シート・荷室・走り・燃費・装備」とあらゆる点で比較した (1/2ページ)

いま一番ホットなライバル対決! ホンダ・フリード対トヨタ・シエンタを「シート・荷室・走り・燃費・装備」とあらゆる点で比較した

この記事をまとめると

■ホンダから新型フリードが登場したのでライバルとなるトヨタ・シエンタと比較した

■全体的に後発となるホンダ・フリードのほうが使い勝手や快適性で優れている部分が目立つ

■シエンタに対してやや高めの価格設定となるフリードだがその内容を知れば納得できる

フリードvsシエンタのガチンコライバル比較

 このWEB CARTOPでは、すでにいま、大注目のコンパクトミニバン、3代目となる新型ホンダ・フリードの概要、試乗記をお届けしているが、ここではフリードの直接的ライバルとなるトヨタ・シエンタとの徹底比較を行ってみたい。

 まず、新型となったフリードとシエンタの大きな違いが、ボディタイプである。シエンタは1種類で、それもサイドアンダープロテクターの装着による、ちょっぴりクロスオーバーテイストを加味したものだけとなる。

 一方、新型フリードは標準車のクリーンかつシンプルなエアーと、無塗装樹脂製ホイールアーチプロテクターを装着し、前後スタイリングもまったく異なる、先代モデルからSUVテイスト、クロスオーバー感をより一層強めた、全幅1720mmとなる2種類のボディタイプを用意しているのだ。

 パワーユニットも大きく違う。シエンタは3気筒1.5リッターエンジンを基本に、トヨタ自慢の2モーターシリーズパラレル式ハイブリッドとガソリン車を用意。それぞれのスペックはハイブリッドがエンジン91馬力/12.2kg-m、駆動用モーター80馬力/14.4kg-m+CVT、ガソリン車は120馬力/14.8kg-m+CVT。WLTCモード燃費はハイブリッドが最高28.5km/L(7人乗り)、ガソリン車が18.3km/L(7人乗り)となる。

 新型フリードのパワーユニットはシエンタの3気筒に対して、4気筒、1.5リッターエンジンを基本に、ハイブリッドは先代の1モーターi-DCDからホンダ最新の2モーターハイブリッド、e:HEVに換装。スペックはエンジン106馬力/13.0kg-m、駆動用モーター123馬力/25.8kg-m+CVTと、モータ―パワーの余裕が際立つ。ガソリン車は118馬力/14.5kg-m+CVT。WLTCモード燃費はハイブリッドが最高25.6km/L(エアー6人乗り)、ガソリン車が16.5km/L(エアー6人乗り)となる。

 カタログ値の燃費性能ではシエンタがややリードしているが、エンジンのスムースさや静かさでは4気筒がリードすることは、実際の試乗からも明白だ。

 走行に関わる機能面でも、さすがに新しいフリードに見るべき点がある。それが新型フリード全車に採用された電子パーキングブレーキとオートブレーキホールド機能である。結果、フリードのACC(アダプティブクルーズコントロール)は停止保持、渋滞追従機能付きとなった。

 一方、シエンタは依然、足踏み式サイドブレーキが基本で、最上級ハイブリッドのZグレードのエレクトロシフトマチック式シフトレバー付きにのみ、ACCの停止保持機能が付く。高速走行でACCを使う頻度が多ければ、新型フリードが、どのグレードを選んでも有利になるということだ。

 ただし、シエンタにも強みがある。それは、トヨタセーフティセンスに含まれるプロアクティブドライビングアシスト(PDA)だ。これは、ACCを使わない一般道でも機能する、先行車・カーブに対する減速支援、歩行者・自転車運転者・駐車車両に対する操舵・減速支援を行ってくれるもので、そのサポートは安全・安心に直結。これは新型フリードでは得られない先進運転支援機能といっていい。

 ミニバンとして重要なパッケージ、シートレイアウトも大きく異なる。3列シートモデルでは、シエンタは全車7人乗りの2-3-2席、つまり2列目席は3人がけのベンチシートのみ。

 フリードは6人乗りの2列目キャプテンシートと、7人乗りの2列目ベンチシートを用意。2列目キャプテンシートなら、より贅沢でパーソナル感ある居心地を味わえるとともに、1-3列、2-3列スルーが可能(1-2列スルーは両車OK)。車内移動のしやすさによって、車内で完結する乗員(子どもや愛犬)のケアもよりしやすくなることになる。

 両車は3列目席の格納方法でも大きな違いがある。シエンタは初代からの伝統である、2列目席を一番前にスライドさせ、2列目席を立てて畳み、3列目席をその下に潜り込ませる……という手順が必要だ。3列目席を使わないときにはすっきりと格納できる反面、格納、復帰ともにそれなりの手間が必要になる。

 フリードの3列目席格納方法は、ホンダの国内向けミニバン唯一の左右跳ね上げ式(ステップワゴンやオデッセイは床下格納式)。先代は跳ね上げ操作が重く、高く、ベルトで固定する位置も高く、遠く、小柄な人ではかなり大変だったのだが、新型では3列目席を、かけ心地を損なわずに薄く、軽量化し、なおかつ格納位置を先代より90mm低め、ベルト固定位置を手前にもってきたことで、小柄な人を含む格納操作性は劇的に向上。格納操作としては、新型フリードのほうがしやすい……と思える人が大多数ではないだろうか。

 しかも、先代フリードは3列目席を左右に跳ね上げて固定すると、リヤクォーターウインドウが塞がれてしまったのだが、新型ではリヤクォーターウインドウの面積を1.5倍に拡大するとともに、格納位置が下がったことで、リヤクォーターウインドウ上部に80mmの灯り取りと視界を確保。

 さらに3列目席格納時の荷室左右幅を、シートの薄型化によって160mm広げているのも注目点。先代の3列目席格納のデメリットはほぼ解消されたといっていいだろう。

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