かつての新車セールスマンはグルメ多し! 働き方改革と共に消えた「営業の醍醐味」とは (1/2ページ)

この記事をまとめると

■かつて新車ディーラーの営業マンにはグルメな人が多かった

■いまでは外まわりの営業に出ることが減ったので昼食にこだわる営業マンが減った

■新車ディーラー営業マンが昼飯を食べに行く馴染みの店の店員がお客ということも多かった

かつての新車販売セールスマンはうまい店を知っていた

 地上波テレビの番組で、タクシー運転士さんがオススメする「うまい店」に連れて行ってもらうという番組がある。街なかを常に動きまわるタクシーの運転士さんのなかには、たしかに地元のおいしい店を知っている人が多い。このような傾向は、日々得意先などをまわる営業職に就く人にもいえるだろう。そして過去には、新車販売のセールスマンもグルメな人が多かった。

 現状の新車販売セールスマンは朝出勤したあと、「終日外まわり」といったことはほぼできない。ご多聞に漏れず、働き手不足が当たり前となっており、頻繁な外出を広く許すと店頭にセールスマンがいないということがたびたび発生してしまうことも大きいようだ。過去の新車販売は「飛び込み営業」も含め、訪問販売がメインであり、ショールームで新車を売ることのほうがまれであったが、いまでは店頭販売が主流になっているということも、もちろんセールスマンの働き方を変えているのは間違いない。

 とはいえ、不要不急と思える外出を控えるようになっていても、セールスマンの数の少ない日などに店頭を訪れて、「いまセールスマンが外出していていないんですよ」といわれることを、筆者はたびたび経験している。ただ、やむを得ない理由で外出しても、すぐに戻らなくてはならないとする店舗がほとんど。そのため、いまでは基本的に昼食は店舗内にてとるようなディーラーもあると聞いている。

「昼食をどうするかは店舗責任者となる店長の判断や、たとえば店舗内で愛妻弁当をもってくる人が多かったりすると、自宅から弁当を持ってこない人もコンビニで買ってきてみんなで店舗で食べるようになったりもするそうです。もちろん、一般的なサラリーマンのように、店舗近くのレストランなどへ出かけて昼食をとるスタッフと店舗内で食事をするスタッフが混在する店舗もあるようですが、外で食事を済ませたらすぐ戻るケースが多いようです。決め打ちで昼食をどうするかは決まっているというわけではないようです」とは事情通。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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