「AMG」よりも「マイバッハ」よりも凄いサブブランドが誕生! メルセデス・ベンツの次なる一手「ミトス」とは (2/2ページ)

AMGとマイバッハとそしてミトスがメルセデス・ベンツを牽引する

 コンパクトなディフレクターが装備されるほかは、フロントウインドウも、そしてルーフも備わらないコンセプト・メルセデス AMGピュアスピード。

 そのネーミングのとおり、純粋にスピードを追求したこのモデルには、安全性のためにF1マシンのHALOのようなバーが装備されており、それだけでもドライバーは走りに対して特別な感情を抱くことができるのは間違いのないところだ。さらにミトスのカスタマーは、エアロダイナミクスを熟考したヘルメットを2個、納車時に受け取ることも可能だという。

 ロングノーズに新たなデザインへと生まれ変わったシャークノーズ。そしてビッグサイズに拡大されたスリーポインテッドスターのエンブレムなど、コンセプト・メルセデス AMGピュアスピードのフロントマスクは、じつに挑戦的な造形でまとめられている。

 もちろんコンパクトなリヤセクションもシート後方のフライングバットレスや、メルセデス AMGの存在を意識させるストロボパターンから、グラファイトグレーへと色調が変化する仕上げも、AMG ONEと同様にこれもまた相当に手が込んでいる。

 ゼッケン10は、1924年のタルガ・フローリオでメルセデス・ベンツが優勝した時に掲げられていた栄光の数字である。

 メルセデス・ベンツは、この「ミトス」の誕生と引き換えに、プロダクトポートフォリオを減少させていく方針であることは確かなようだ。とくにエントリーモデルに関してはその傾向が強く、それは役員クラスのメンバーからもすでに合意を得ているものだと噂される。

 メルセデス AMG、マイバッハ、そしてこのミトス。メルセデス・ベンツの将来は、これらのサブブランドによるさらなる高級化戦略にかかっているといってもよい。


山崎元裕 YAMAZAKI MOTOHIRO

AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員 /WCOTY(世界カーオブザイヤー)選考委員/ボッシュ・CDR(クラッシュ・データー・リトリーバル)

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フォルクスワーゲン・ポロ
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突然思いついて出かける「乗り鉄」
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