走行中の「CO2排出」を語るだけじゃ「木を見て森を見ず」! クルマの「一生涯」で出すCO2排出量を考える時代がきている (2/2ページ)

自動車製造時から廃車までのCO2排出量を抑えることも考えるべき

 また、部品という形になるまでの原材料の採掘状況や、そこからの輸送、さらに部品メーカー間や部品メーカーから自動車メーカー工場までの輸送の際にも、CO2は排出されている。

 こうした一連の流れにおいては、ライフ・サイクル・アセスメント(LCA)という概念がある。

 さらにいえば、自動車メーカーが自動車販売店に新車を卸売り販売したあと、ユーザーが所有車を転売した後の二次流通や、海外に輸出された場合の他国での流通状況、そして最終的には自動車が解体されるまでの、本当の意味での自動車の一生にわたり、CO2排出量の抑制を考えるべきだ。

 直近では、欧州連合(EU)がEVなどで使う車載バッテリーについて、バッテリーの一生をモニタリングするバッテリーパスポートという規制を導入するなど、広義におけるLCAが社会実装されている。

 今後も、日本を含めたグローバルで、自動車に関するCO2排出量抑制の「理想と現実」に対して改善が進むことだろう。


桃田健史 MOMOTA KENJI

-

愛車
トヨタ・ハイエースキャンパーアルトピア―ノ等
趣味
動物たちとのふれあい
好きな有名人
聖徳太子(多くの人の声を同時にしっかり聞くという伝説があるので)

新着情報