車種数ハンパないハイブリッドカー! エンジン車のようにチューニングでパワーアップは可能なのか?

この記事をまとめると

■ハイブリッドカーはチューニングによるパワーアップの余地はほとんどない

■エアクリーナーやマフラーを交換しても期待どおりのパワーアップは見込めない

■ハイブリッドカーでもエアフロセンサーを最適化する電子パーツ装着で多少のパワーアップが期待できる

ハイブリッドカーはチューニングする余地がほとんどない

 燃費を追求しているハイブリッドカーは、ある意味、非常に効率のいいクルマになっている。効率がいいということは、伸び代が残っていないということで、チューニングによるパワーアップの余地はほとんどない。

 したがって、従来エンジンチューンの定番だった、エアクリーナーの交換やマフラーの交換などを行なっても、期待どおりのパワーアップは見込めないと思ったほうがいい(音のチューニングやドレスアップ狙いならもちろんOK)。

 だからといって、本格的なチューニングが出来ないわけでもなく、ホンダのハイブリッドスポーツのCR-Zには、かつてはトラストからボルトオンターボキットも発売されていて、50馬力ぐらいのパワーアップを可能としていた。また、HKSからはCR-Z用のスーパーチャージャーキットもリリースされて、スーパーチャージャー+ECUで、約10馬力、インジェクターなど燃料強化キットを加えると、40馬力以上のパワーアップを実現していた!

 しかし、これらは特殊な例で、ハイブリッドカーのエンジンルームは基本的に狭く、どのクルマにも過給器を付けられるというわけではないし、需要がないのでチューニングメーカーもキット化、製品化してくれることは稀だ……。

 エンジンをアシストする、モーター関係をチューニングすることも考えられるが、電気系はそれこそ配線一本一本の長さ、太さ、抵抗値まで、厳密に考えられて設計されているので、基本的にアンタッチャブルな領域。安易にいじるとエラーが出まくって走行できなくなるだけでなく、車両火災等の原因にもなりかねない。

 そんななか、ハイブリッドカーのパワーアップメニューとしてオススメできる数少ないものが、エアフロセンサーを最適に制御するためのあと付けの電子パーツ。

 たとえば、ブリッツの「Power Con NA」などは完全カプラーオンで配線加工が不要な設計。

 効果面では、YARIS HYBRID MHPA10で4.3馬力、FIT HYBRID GR8で2.8馬力、AQUA MXPK11で3.1馬力ほどパワーアップしたデータがある。

 数字が数字なので、加速感やレスポンス、パワー感の変化がどこまで体感できるかは、個人差があるだろうが、価格的にも2万円台とお手頃で、スイッチを切ればすぐにノーマル状態に戻せるのも魅力。

 とりあえず、こうしたものから試してみればいいのでは?


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

愛車
日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)
趣味
-
好きな有名人
-

新着情報