この記事をまとめると
■日産スカイラインには商用バンの「スカイウェイ」がラインアップされていた
■貨客兼用車として乗用車的なデザインと乗り味を実現していた
■スカイラインのバンは1990年まで継続生産されて姿を消した
貨客兼用車としてピックアップとライトバンをラインアップ
日産を代表する車種のひとつであるスカイライン。現在は4ドアセダンのみのラインアップとなっているが、過去にはステーションワゴンや5ドアハッチバック、そして商用バンがあったことを知っている人も多いことだろう。
そんなスカイラインの商用バンは3代目モデル、いわゆる「ハコスカ」の時代のモデルが知られているが、2代目モデルの途中までの商用モデルは「スカイウェイ」という別の名前を与えられていたのだ。
スカイウェイは初代スカイラインの登場から2年遅れの1959年に登場。ステーションワゴンタイプのボディを持つライトバンのほか、後部を荷台としたピックアップトラックもラインアップしていた。
このころはまだまだクルマ自体が高嶺の花であったこともあり、商用モデルであっても週末は家族の移動の手段として使われることも珍しくなく、貨客兼用車などとも呼ばれていた。
スカイウェイも例外ではなく、ライトバンモデルはもちろんのこと、ピックアップモデルも2列シートを備えたダブルキャブで6人乗車が可能となっており、エクステリアもスカイライン譲りの乗用車的なスタイルを纏っていた。
そんなスカイウェイはスカイラインと同じく1.5リッターOHVエンジンを搭載し、フロントがダブルウイッシュボーン式、リヤがド・ディオン式の足まわりなどを備えており、まさに乗用車的に乗ることができる商用モデルであることをアピールしていた。
そして1963年にスカイラインが2代目へとフルモデルチェンジを果たすと、スカイウェイも2代目へと進化。このタイミングでピックアップは廃止となったが、バンは引き続きスカイウェイの名前を使用した。
2代目スカイラインでは乗用モデルのステーションワゴンもラインアップされたため、スカイウェイとの差異はより小さくなり、4万kmまたは2年間を保証する封印エンジンや1年3万kmグリスアップ不要のシャシーなど、メンテナンスフリー化もスカイラインと同様になったことも話題となっていた。
そんなスカイウェイは、1966年10月に実施されたマイナーチェンジのタイミングでスカイラインに統合され、「スカイラインバン」へと改名。その後スカイラインのバンは6代目モデルをベースとしたものが1990年まで継続生産されたのを最後に姿を消している。