巨匠が生んだ「初代パンダ」はどう活かされている? 画像が公開された「グランデ・パンダ」をデザインのプロが斬る! (1/2ページ)

この記事をまとめると

■フィアットの名車パンダをオマージュした新型SUVが登場

■グランデ・パンダは直線的なデザインと灯火類のドット表現が特徴的だ

■初代パンダを手がけたジウジアーロならではのデザインが光る

初代の雰囲気漂う新型SUV現る

 6月にフィアットが発表した新型グランデ・パンダの斬新なデザインが話題になっています。巨匠ジウジアーロが手がけた初代パンダにインスパイアされたという同車ですが、では現代に蘇った新型のデザインの見どころはどこにあるのか? 発表された写真からその意図に迫ってみましょう。

●新型のデザイン要素を3つに分類してみる

 今年125周年を迎えたフィアットは2月、初代パンダにインスパイアされたという新しいコンセプトカー5車種を発表しました。その斬新な佇まいが大いに話題となりましたが、さっそく市販モデル第1段として新型グランデ・パンダがこの6月に登場。スタイリングはコンセプトモデルをしっかり引き継いでいるようです。

 その新しいシリーズのデザイン要素は、写真を見る限り3つに分類できそうです。で、まずひとつは「シンプルで構造的なライン」。

 初代を想起させるシンプルなボディシルエットに対し、フロントでは横長のグリル、細いエアインテーク、ロアグリルと大きな固まりが積層的に構成。同じくリヤも両端にテールランプを置いたガーニッシュ風ブロックとバンパー、下部のスキッドプレートが重なるように置かれています。

 また、ボディサイドを見れば、初代の4×4をイメージしたというドア面のブロック状プロテクターが構造物を感じさせます。こうして比較的単純なパーツを構成させることで、ボディ全体をシンプルに見せているのです。ちなみに、この手のコンパクトカーとしては珍しくAピラーがボディ色で、これもボディの「箱感」を強調しています。


すぎもと たかよし SUGIMOTO TAKAYOSHI

サラリーマン自動車ライター

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いすゞFFジェミニ4ドア・イルムシャー(1986年式)
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オヤジバンド(ドラムやってます)/音楽鑑賞(ジャズ・フュージョンなど) /カフェ巡り/ドライブ
好きな有名人
筒井康隆 /三谷幸喜/永六輔/渡辺貞夫/矢野顕子/上原ひろみ

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