この記事をまとめると
■アメリカの国内ラリー選手権「ARA」にはさまざまなマシンが参戦している
■WRX ARA 24が無双するARAだがそのほかにもスバル車は17台のエントリーがある
■ARAでは日本車以外にも欧州車・アメ車・韓国車など多彩なエントリー車両が観衆を楽しませている
バラエティに富んだなエントリー車両が魅力のARA
アメリカの国内ラリー選手権、ARA(アメリカ・ラリー・アソシエーション)では、スバル・オブ・アメリカの現地ワークスチーム、スバルモータースポーツUSAが猛威を発揮。最高峰のオープン4WDにVB型WRXをベースに開発した競技モデル「スバルWRX ARA 24」を投入、ブランドン・セメナック、トラビス・パストラーナが躍進しているが、そのほかにもARAにはさまざまなマシンが集結している。
ARAの各ラウンドはグラベルを中心とするラリーが多く、ターマックはごく一部のセクションに限られているが、4WDはもちろん、FF、FRなどさまざまなマシンが集結。ブランドに関してもアメ車はもちろん、日本車、欧州車などじつに幅が広く、ラリー競技においては世界的に見ても珍しいほど、車種バリエーションの多彩なシリーズとなっている。
事実、6月6〜8日にアメリカ・オハイオ州で争われた第5戦「サウザン・オハイオ・フォレスト・ラリー」でも、じつにいろいろなマシンが参戦しており、見ているだけでも楽しめるラインアップとなっていた。
まず、ラリー競技といえば4WDモデルで、同ラウンドにも前述のスバルWRX ARA 24を含めて、計17台のインプレッサ/WRXがエントリー。しかも、その中身についてもバリエーションが豊富で、3リッターエンジンを搭載したモデル(797号車)もあれば、丸目のワゴン(280号車)もあるなど、充実したバリエーションとなっている。
さらには、三菱ランサーも参戦しており、日本ではほぼ絶滅モデルの初代レガシィ(929号車)も現役で活躍。
また、日本車という括りでいえば、ホンダ・シビック(441号車)、ホンダ・シビックSi(593号車)、アドバンカラーのアキュラ・インテグラ(488号車)のほか、レクサスIS250(107号車/720号車)やレクサスIS350(95号車/423号車)、さらにマツダ・スピード3(660号車)、スバルBRZ(305号車)なども参戦していた。
ちなみにレクサスIS250やIS350はレンタル車両になっているようで、イベントによってドライバーを変更しているとのこと。
一方、欧州車に目を向ければ、BMW328i(609号車)、BMW M3(828号車)、BMW323i(723号車)などが参戦。
もちろん、アメリカ車も活躍しており、フォード・マスタングGT(197号車)やダッジSRT4(552号車)などが迫力ある走りを披露していた。
そのほか、ヒュンダイi20 N Rally2(243号車)など、最新の国際規定モデルからフォード・エスコート(25号車/689号車)やポルシェ912(912号車)、ボルボ244(393号車)など、旧型モデルも活躍。
この多彩な車種ラインアップがARAの魅力で、そのほか、スタート前に市街地にマシンを並べて、各ドライバーのサイン会を行う「パーク・エクスポゼ」を組み込むなど、エンターテイメント性の高さもARAの特徴といえるだろう。
また、じつにユニークだったのが、レグ1、レグ2ともにサービスパークが高校の駐車場に設置されていることで、この時期のARAラウンドの風物詩となっているようだ。夏休みが長いアメリカならではの光景で、部活をやっている学生たちがサービスパークに訪れていたことも印象的である。
正直、アマチュアドライバーが多く、スバルワークスの2台を除けば、それほどレベルの高いシリーズとはいえないが、なかなか個性的で、ARAは独自色の強いラリーシリーズとなっている。