この記事をまとめると
■トラックにはさまざまな種類が存在する
■今回は「高所作業車」にスポットを当てた
■定義や操作するために必要な資格などを解説
「高所作業車」には明確な定義が存在
街なかの電線工事などで荷台からゴンドラを上げ、高い場所の作業をしているトラックを見かけることがある。こういった車両を一般に「高所作業車」というが、じつは明確な定義が存在する。それは、「作業用バスケット(作業床)が2m以上の高さに、人力以外の動力で上昇できる能力を持ち、昇降装置・走行装置などによって構成され、不特定の場所に動力を用いて自走できる機械」というものだ。ゆえに、自走しないものは「高所作業台」として別のものとして分類される。
作業用バスケットの稼働や走行時の動力は内燃機関エンジン式のものが主流で、トラックタイプ以外にもクローラ式などがある。昇降機構にも種類があって、パンタグラフ式のシザースタイプ・昇降マスト式の垂直昇降タイプ・伸縮ブームがまっすぐに伸びる直進ブームタイプ・伸縮ブームに関節機能がある屈折ブーム式などが主なものだ。
電線工事以外にも、信号・街灯・標識・広告看板などの保守点検、街路樹・造園などの刈り込み作業、高層住宅の引っ越し作業といったことにも使用される。消防車にもはしご車やゴンドラ作業車など、高所で作業をする車両が配置されているが、これらは厚生労働省が高所作業車には含まないと通達しており、消防庁では高所活動車と呼ばれている。