この記事をまとめると
■トラックやバスは「大型自動車免許」を取得することで運転が可能
■同じ免許区分でもトラックとバスの運転感覚には大きな違いがある
■運転時の視界、ブレーキングやハンドリングの感覚が異なる
運転感覚には大きな違いがある
きっと誰もが一度は運転してみたいと思う大型自動車。これらを運転するためには「大型自動車免許」を取得しなければならない。これさえあれば、トラックでもバスでも自由に運転し、公道を走りまわることができる。
ところが、トラックとバスは運転免許が同じでも、運転感覚には大きな違いがあるといわれているのだ。見た目にわかりやすいのは、運転席の高さの違いだろう。
一般的にキャブオーバータイプであるトラックは高く、リヤにエンジンを配置するバスは低い。運転席の高さの違いは、ドライバーの遠近感に影響するのだ。たとえば、高い運転席からだと近くのものが遠くにあるように見えるというような錯覚がある。乗用車でも、スポーツカーとミニバンでは運転席に座ったときの感覚が変わるが、それと同じことなのだ。
また、バスの車体は前後に長い直方体だから、ドライバーは運転席の天井をほぼ車高として認識することができる。しかし、トラックの箱車などではキャビンより荷室のほうが高いことも多いため、運転席の天高を基準にして全高を把握できない。そのため、高さ制限のある道路や曲がり角の軒先などには、ミラーなどで注意を払わなければならないのだ。
ブレーキのかけ方にも違いがある。大型自動車では、フットブレーキにエア式を採用している車種が圧倒的だ。これは、油圧式に比べて大きな力を伝えられるからだが、それだけにペダルを踏むときの力加減がとても難しい。天候や積載量によって制動距離が変わってくるうえ、頻繁に使用すればフェード現象やエア切れを起こして、ブレーキが利かなくなることもあるのだ。