デコブルーバードにデコミラにデコキャラバン! デコトラ乗りさえも震撼させた「デコ車」たち (1/2ページ)

この記事をまとめると

■デコトラはデコレーションされたトラックのことを指す略語

■1970年代の黎明期からトラック以外の車両を飾った猛者たちもいた

■デコトラの変わり種を紹介する

トラック以外の車両をデコトラ風に

 自動車好きの人たちにはご存じのことだろうが、デコトラとはデコレーションされたトラックのことを指す略語である。荷物を運ぶために開発されたトラックを派手に飾り立てることが文化の基本となっているのだが、デコトラの黎明期ともいえる1970年代から意外な車両を飾り立てた猛者たちが存在した。それらはもちろん(ベース車両が)トラックではないため、本来であればデコトラと呼ぶには適さないのかもしれない。

 しかし、デコトラとは日本で生まれた独自の文化である。それゆえに初期のころから存在してきたものに対しては、本物のデコトラである、という認識で問題ないだろう。今回は、長きにわたるデコトラ界において活躍してきた、変わり種のデコトラたちを紹介しよう。

 まずは、乗用車をベースにしたものから。なかでも1970年代に活躍した「港の陽子」が有名で、ベース車はなんと日産の510ブルーバードであった。トラック顔負けのデコレーションが施されていた同車は、現代でもマニアたちの間で語り草となっている。

 さらには、フォルクスワーゲン・ビートルを飾った「寿丸」も存在した。外国車であり流線型のフォルムを持つワーゲンは、お世辞にも飾りが似合うベース車であるとは言えない。デコトラとは無縁の個体であるだけに、文字通り唯一無二の存在感を放っていたのである。

 1980年代にはいると、ダイハツ・ミラをベースにした「こつぶ丸」が後に続いた。さらにダイハツ・ミラのウォークスルーバンを飾った「マリオネット」もデコトラ界を震撼させた。

 令和の時代には旧車である日産Y30セドリックのワゴンをベースにした「雷雷号」も生み出された。そんな同車を製作したオーナーの起爆剤となったのは、先述の「港の陽子」の存在だったのである。


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