アルファベット3文字だらけのクルマ用語……意味わからん! とりあえずこれだけ知っとけばOKの13用語を解説 (2/2ページ)

聞いたことあっても何の略か不明な場合も

■車両関係の言葉

○AWD[エーダブルディー]

「All Wheel Drive」の略で、直訳では「全輪駆動」ですが、乗用車では4輪駆動の意味です。

 その昔は「4×4(フォーバイフォー)」といわれた時期があり、そして「4WD」が一般的になりましたが、2000年代初頭ぐらいから国内ではスバルが「AWD」を用いるようになり、徐々にに切り替わっていったように感じます。

 世界的には「AWD」が主流のようなので、国産メーカーもそちらに合わせる風潮になったということでしょうか。

○DCT[ディーシーティ]

「Dual Clutch Transmission」の略で、直訳ではふたつのクラッチをもつトランスミッションという意味です。

 VWグループでは「DSG (Direkt Schalt Getriebe)」という名称を採用しています。実際はマニュアル方式のミッションを、ふたつのクラッチを使って自動で変速できるようにした機構のことです。

 一般のA/Tミッションに比べ、トルクコンバーターを介さないので伝達効率に優れる点と、変速が素早くスムースに行えるのがメリットです。発進も自動クラッチ操作でおこなわれるため、信号での停止や渋滞などで頻繁に発進動作が必要になる日本の道路事情には向いていないとの見解もあり、国産車にはあまり採用例が多くありません。

○TCU[ティーシーユー]

「Telematics Control Unit」の略で、車両と外部の通信を受け持つユニットのこと。いまではナビゲーションシステムに表示するための交通情報の受信だけでなく、逆に車両の稼働状態や機器の故障、または緊急連絡の送信などをおこなう機能が備わっています。その通信を受け持っているのがTCUです。

○PCS[ピーシーエス]

「Pre Crash safety」の略で、衝突被害軽減ブレーキシステムのことです。

 ミリ波レーダーやカメラなどのセンサーで車両前方(及び周囲)の状況を検知して、衝突の危険性が高まった際に自動でブレーキを作動させるシステムです。

 2021年以降の製造車には搭載が義務づけられました。スバルの「アイサイト」が有名ですが、今は各メーカーが自動運転を支援するシステムとして、PCSの機能を中心に据えて性能と機能を発展させています。

○DRL[ディアールエル]

「Daytime Running light(Lamp)」の略で、直訳では「昼間走行灯」。通称は「デイライト」。

 日本国内では薄暗いときに点灯させるスモールランプがその用途に近いのですが、法規上は扱いが異なり、その名のとおりに陽が高い日中に前方の車両へ自車の識別性を高めるために点灯させるためのライトなので、スモールランプより照度が高い必要があります。

 欧州では昔から装備が義務づけられていて、BMWが丸いリング状のライトを採用し、「イカリング」と呼ばれて日本でも浸透しました。

 いまは法改正が進んで欧州の基準が採り入れられたため、国産車にも採用例が増えています。

■そのほかの言葉

○ETC[イーティーシー]

「Electronic Toll Collection System」の略で、直訳は「電子料金収受システム」という意味の言葉です。
まあ、全国での利用率が90%を越えた状況でいまさらこの言葉の解説は不要かと思いますが、なんの略なのかを知らないという人もいるかと思い、紹介しました。

 さて、いまのメディアでそこそこの使用頻度の言葉をピックアップして紹介しましたが、全部知っていたという人はどれくらいいたでしょうか?

 これでもまだほんの一部に過ぎませんので、いずれ機会があれば第2弾もお送りしたいと思います。


往 機人 OU AYATO

エディター/ライター/デザイナー/カメラマン

愛車
スズキ・ジムニー(SJ30)※レストア中
趣味
釣り/食べ呑み歩き/道の駅巡りなど
好きな有名人
猪木 寛至(アントニオ猪木)/空海/マイケルジャクソン

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