「赤」「黄」「青」「緑」が使われる標識の色! 意味と色の関係が奥深い世界だった (2/2ページ)

使われている色にはそれぞれ役目がある

色のイメージや効果を使っている標識

 国土交通省(九州地方整備局 佐賀国道事務所)によると、標識に使われる色について次のように公表しています。

危険や禁止によく使われる赤色(規制標識):注意を引く色で人間の感覚に訴える効果がある

注意によく使われる黄色(警戒標識):赤と同じようによく目立つ色。人の目には前方に飛び出して近く大きく見えるという特性がある。標識以外にも児童の帽子など注意を喚起するものに使われる

目につきやすく読み取りやすい青色(案内標識/指示標識):くっきりとした明るい青色は、視認性が高く、情報を伝える色としてよく使われる。とくに「白地に青」や「青地に白」の文字は、瞬時に判断し、正しく情報が伝わりやすい効果がある

気持ちを落ち着かせ和らげる効果があるだけでなく速いスピードで走っていても確実に読みとれる緑色(高速道路標識):自然界にもっとも多いカラーで、目に優しく、頭をすっきりさせる作用がある。安全・安心のサインでもあるため、非常口への誘導としても使われている

 つまり、標識の色は、その色が持つイメージや心理的な効果を踏まえて決められているということです。

色が持つイメージや心理的効果

 参考として、色が持つイメージや心理的効果について紹介します。

:視認性が高く自己主張できる色。信号機、標識、消火器など、危険を表すサインとして利用される

:赤と同様に目立つ色で危険を表すサインとして使われる。また、トラやハチ、踏切や工事・立ち入り禁止の看板のように黄色+黒は危険を表しているものが多い

:心身の興奮を鎮めて感情の起伏を抑えるたり、冷静・公平に物事を判断したりする効果がある

:緑は暖色でも寒色でもない「中間色」で刺激が少ない色。保守的・受動的・マイペースなど、赤とは反対のイメージを持つ。

色のイメージや心理的効果はさまざまな場所で使われている

 今回は標識によく使われる色や例外的な色、色そのものがもつイメージや効果などについて解説しました。色がもつイメージや効果を利用しているのは、標識や標示など交通関連のモノだけではありません。

 そのほかにも、さまざまな場所・モノで利用されています。この機会に色がもつイメージや効果を利用した商品やアイテムを探してみるのも面白いかもしれません。


齊藤優太 SAITO YUTA

ライター/インストラクター/ジャーナリスト

愛車
A4 35 TDI
趣味
ドライブ・洗車・音楽鑑賞・楽器演奏
好きな有名人
BLUE MAN

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