この記事をまとめると
■タクシーではマッチングアプリを活用した配車が増えている
■海外ではマッチングアプリを悪用して他人が呼んだタクシーを奪うケースが増えている
■日本でもなりすましによる悪用が発生する可能性もある
他人が呼んだタクシーを乗っ取る人がいる!?
世界的に普及しているライドシェアサービスが、4月より国内でも日本型ライドシェアとしてサービスを開始した。まずは都内など大都市からサービスがスタートし、いまもサービス地域の拡大が続いている。
現状ではタクシーの繁忙時間帯など、稼働時間やサービス地域などが制限されており、タクシーの補完サービス的色合いも強く、実際にタクシー事業者がサービスをバックアップしているのだが、今後、日本においても異業種参入を可能とし、本格的なマッチングサービスとしてのライドシェアへブラッシュアップされていくのかに注目が集まっている。
筆者も海外へ出かけるとライドシェアのお世話になることが多い。
インドではウーバーがメインとなりライドシェアサービスが急速に普及したのだが、その普及課程で問題となったのが“なりすまし乗車”である。ドライバーがスマホを介したマッチングサービスによりマッチングした利用者が指定した乗車場所へ向かうと、マッチングした人以外の第三者が「俺が呼んだのだよ」と、なりすまして乗車し、利用してしまうということが多発したのだ。
キャッシュレス決済なので、支払いはあらかじめ登録されているクレジットカード、つまりマッチングサービスを利用しようとした本当の利用者が支払う羽目になってしまったとのこと(乗車後目的地変更などをして自分の希望する場所へ向かわせていたようだ)。
そして、その対策としてマッチングが成立すると利用者のもとへPINコード番号のような数字が送られてくるようになった。乗車時にその番号を告げるとドライバーは端末に入力して依頼者かどうかの確認をする。
インドネシアでもなりすまし乗車が多発するようになったようで、インド同様にコード番号が導入されている。インドネシアでは、最大手タクシー事業者において配車アプリの普及が日本よりも早かったのだが、いまではタクシーでもマッチング成立後にコード番号が送られてくるので、タクシーに乗車した際にはまずコード番号を伝えることになる。
タイではライドシェアのマッチングアプリでタクシーも呼ぶことができるのだが、コード番号のようなものは送られてこない。なりすまし乗車が問題化していないのだろうか。