この記事をまとめると
■交通整理が行われていない交差点には優先順位がある
■優先関係は中央線・標識・標示・一時停止の有無・道幅などわずかな違いで変化する
■優先関係の判断が難しい場合もある
左側通行の日本では基本的に左が優先される
信号機によって交通整理が行われていない交差点を、住宅街や路地などで見かけることがあります。このような交通整理が行われていない交差点では、道路の幅や標識・標示などによって優先関係を判断しなければなりません。今回は交差点における左方優先について解説します。
左方優先とは?
そもそも左方優先とは、文字どおり左側から来る車両等が優先となるという意味です。道路交通法第36条「交差点における他の車両等との関係等」に、交差する道路が優先道路だった場合の通行方法が明記されています。
ここでポイントとなるのが、どのような場合に交差する道路が優先道路となるのかということです。では、左方優先(交差する道路が優先)となる条件についてまとめて紹介します。
左方から来る車両等が優先となる条件とは?
左方から来る車両等が優先(交差する道路が優先)となる主な条件は次のとおりです。
・交通整理が行われていない(信号機がない)交差点
・道路の道幅が同じ
・交差点に中央線が引かれていない
・交差点付近に交差する道路が優先であることを示す標識や標示がない
・どの方向も「一時停止」ではない など
これらの条件に当てはまる場合、左方から来る車両等が優先となります。
また、これらの条件に当てはまるような交通整理が行われていない(信号機がない)道路は、大通りではない道や住宅街に多い傾向が見られます。つまり、自宅から出かけるときや帰宅する際に通行する場所に多いということです。
そのため、もうすぐ家に帰れるという気持ちから気を抜いて運転してしまうと、優先関係の判断を誤ってしまう可能性があります。よって、路地や住宅街の道路を通行する際は、信号機によって交通整理が行われている道路以上に気をつける必要があるでしょう。
道路のわずかな違いで優先関係が異なる
道路の優先関係は、中央線、標識・標示、一時停止の有無、道幅など、わずかな違いや差によって変わります。優先判断を誤って事故を起こさないよう、交通整理が行われていない(信号機がない)交差点を通行する際は、信号機によって交通整理が行われている道路以上に気をつける必要があるといえるでしょう。
ただ、実際の道路では、瞬時に道幅の違いを判断するのが難しかったり、標識や標示を見落としてしまったり、見通しが悪く優先判断がしにくかったりすることがあります。そのため、日頃から標識や標示を見て運転するクセをつけておくとよいでしょう。
また、自宅近辺の道路の優先関係がわからない場合には、運転しながら優先判断をしようとするのではなく、一度徒歩で道路を歩いて優先関係の確認をしておくと優先判断に迷うことがなくなるでしょう。