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アナログ時代のキャッシュレス決済は「名刺」ってマジか! トラブルだらけだった昔のタクシーの支払い方法 (2/2ページ)

アナログ時代のキャッシュレス決済は「名刺」ってマジか! トラブルだらけだった昔のタクシーの支払い方法

この記事をまとめると

■最近のタクシーはキャッシュレス決済が多く利用されている

■かつてはタクシーチケットや名刺を渡して後日払いという「名刺乗車」というのがあった

■集金漏れなどを防ぐ意味でもキャッシュレス決済は便利なツールとして利用されている

タクシーでもいまやキャッシュレス決済が当たり前

 2024年5月29日深夜、埼玉県川口市でタクシー強盗事件が発生した。この事件を受け、メディアや筆者の周囲の人も、「いまどきキャッシュレス決済が当たり前だから、タクシーにはそんなに大金はないのでは?」という声が多かった。確かに、いまはタクシー内でさまざまな方法でキャッシュレス決済ができるようになったが、振り返るとそれ以前もキャッシュレス決済がなかったわけではなかった。

 日本においてバブル経済が崩壊し、「失われた30年」と呼ばれる低成長時代に入っても、バブル経済のころの勢いはないものの、週後半の木曜日や金曜日には東京23区及び武蔵野市・三鷹市の営業区域だと、隔日勤務(連続20時間乗務)だと営収(営業収入)が10万円を超えるといった運転士も出るほど、稼ぎがグンと上がっていた。しかも、2000年代初頭あたりはクレジットカード決済が普及しはじめた時期であった。

 しかし、当時は電波の受信状況があまり良くなく、場所によっては電波をひろうことができず、結果的に現金払いも余儀なくされることも多々あった。クレジットカード決済がある以外は、タクシーチケットが数少ない「キャッシュレス決済方法」であった。いまでは、タクシーアプリサービスに加盟しているタクシー事業者として乗務していれば、やり方次第で高営収は可能とされているが、そのなかで現金決済の割合はかなり低くなっているので、昔に比べればそれほど現金を持たずに乗務していることが多いという。

 ただし、2000年代までには都内ではほぼなくなったものの、東京23区以外の首都圏でさえ2000年代に入ってもしばらく「名刺乗車」という、「荒手のキャッシュレス乗車方法」が頻発していた。これは乗客が自分の名刺を運転士に渡し、降車時は料金を支払わず、後日タクシー会社の人間が勤務先や経営している会社、店舗へ集金に行くという支払い方法だ。

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