いまクルマ界のファッショントレンドは「差し色」! 「ちょい足し」がオシャレすぎるクルマ5台 (2/2ページ)

ちょっと人とは違う雰囲気がたまらない!

 3台目は、輸入車で唯一のフルハイブリッドシステム「E-TECHハイブリッド」の搭載で、メキメキと販売台数を増やしているルノーで差し色が素敵なモデルといえば、ルーテシア・E-TECH ENGINEERED。

 ファッショントレンドのメッカとして世界的にも歴史のあるフランス生まれということで、もともとルノーのモデルはボディカラーの美しさ、日本車にはない色味などで定評がありましたが、このエンジニアードで差し色として使われてるのは、ウォームチタニウムというシックなゴールドのような、なんともいえず先進感と上質感、ちょっとメカっぽい印象を与える色味です。フロントマスクのバンパー上部からフォグランプまわりにあしらわれており、エレガントさも感じさせる差し色となっています。

 聞くところによると、この色味はルノーの電動化戦略の象徴として使われはじめたもので、アルカナのE-TECHエンジニアードにも使われています。

 4台目は、50年以上の歴史を持つミツビシを代表するタフなミニバン、デリカD:5にも差し色が効いた特別仕様車「シャモニー」があります。初めて登場したのは1985年、冬季限定のスキー仕様車となっていた「デリカ・スターワゴン・シャモニー」です。

 ただ、このとこはまだ差し色という観点ではなく、あくまで装備を充実させた特別仕様車としての位置付けだったのですが、だんだんと色による特徴づけが入るようになり、現行モデルのシャモニーは差し色や差し柄(?)で特別感が満載となっています。

 とくに、「シャモニーコンプリートパッケージ」を装備すると、まずボンネット先端にあしらわれるDELICAのエンブレムからして、特別な差し色に。ドアミラーやフェンダー、アルミホイールにも同色の差し色が入り、極め付けはボディサイドのデカール。SUV並みの走破性を誇るデリカD:5を象徴するかのような、シックなカモフラージュ柄が入ります。

 さらにインテリアでも、専用ブラックライトがドア開閉時に点灯すると、フロアマットのカモフラージュ柄とCHAMONIXのロゴが浮かび上がるという遊び心が楽しいですね。

 5台目は、純正なのに200通りものデザインが選べるという驚きのマツダ MAZDA2。こちらはもはや、差し色の宝庫と言っていいでしょう。まずは11色あるボディカラーを選び、ホワイトルーフ、ブラックルーフ、モノトーンを選びます。あとはフロントグリル、ボンネットにデカールを入れるかどうか、サイドミラーやホイールの色、テールゲートスポイラーの有無などを選んで、自分好みの1台に仕上げていくことができるのです。

 どれにしようか、どう組み合わせようかとものすごく悩むはずですが、「なるほど、オレンジ色をこの色に合わせるとこんなにイメージが変わるのか」と自分では思いもよらない発見があるのも面白いところ。こうして完成した1台は、同じ仕様と道ですれ違うことはほぼないといっていいくらい、特別な1台になると思います。

 ということで、ファッション界だけでなくクルマ界でもじわじわと取り入れられている差し色。個性的なカラーリングで、自分を表現したい人にもぴったりですね。


まるも亜希子 MARUMO AKIKO

カーライフ・ジャーナリスト/2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
MINIクロスオーバー/スズキ・ジムニー
趣味
サプライズ、読書、ホームパーティ、神社仏閣めぐり
好きな有名人
松田聖子、原田マハ、チョコレートプラネット

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