ロービーム車検で黄ばんだヘッドライトのクルマに「落検」続出の可能性! 地域によっては「あと2年」ハイビームでOKな場所もある (2/2ページ)

延期措置が取られた陸運局もある

 まず、光量不足や適切な光軸がでない原因は、ヘッドライトレンズの劣化であるケースがほとんど。とくに近年の車両に使用されている樹脂レンズは、経年劣化で曇りや黄ばみ、亀裂などが生じて、本来の明るさや光軸が出にくくなるのである。

 この場合、レンズ表面の劣化であれば、劣化した表面を磨いて削り落として本来の透明度を回復させるという手段が手っ取り早い。最近ではヘッドライトリペアサービスを実施しているカー用品店などもあるので、相談してみるのも手だろう。

 一方、磨いても消えない劣化やレンズの内側の劣化、内部のリフレクターの劣化が原因の場合は、外側を磨いても効果が薄いことが多く、こういった場合は新品や中古の良品のヘッドライトレンズに交換するしかない。

 光量が足りない場合は社外のLEDヘッドライトバルブなどに交換する手段もあるが、レンズやリフレクターの劣化によって光軸が出なかったり、安価な海外製のものだと最初から光軸を調整することができないレベルでズレてしまうものもあるので、相性も重要となる。

 ただ、この過渡期の扱いは地域によって差が生まれており、北海道、東北、北陸信越、中国の運輸局では2024年8月1日からロービーム検査のみに切り替える一方で、関東、中部、近畿、四国、九州、沖縄の陸運局ではさらに過渡期の措置が2年延長となるという。ロービームで基準不適合の場合は、延期措置が採られた地域の陸運支局に足を運ぶという抜け道もあるようだ。

 検査の基準が地域によって違うというのは腑に落ちない部分もあるが、とりあえず2年間はさらに猶予が与えられた地域があるというのは朗報と言えるかもしれない。


小鮒康一 KOBUNA KOICHI

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日産リーフ(2代目)/ユーノス ロードスター/マツダ・ロードスター(2代目) /ホンダS660/ホンダ・オデッセイ(初代)/ 日産パルサー(初代)
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