最新のポルシェなのに「幌の脱着」が手動な上に何分もかかるってどういうこと!? 超面倒な718スパイダーのルーフの謎 (1/2ページ)

この記事をまとめると

ポルシェはオープンカーのルーフ機構を40年以上もかけて進化させてきた

■一方で718スパイダーのソフトトップは開閉に手作業で20ほどの行程が求められる

■ポルシェのオープンモデルは元来より簡便なソフトトップがデフォルト

70年以上の歴史を持つポルシェのオープンモデル

 ポルシェが911カブリオレを発表したのは1983年のことですが、以来40年以上をかけて進化してきたもの、それがオープンルーフ機構かもしれません。

 なにしろ、当初は手動オープンで、面倒な手順がいくつもあったのです。丈夫な布でできたソフトトップをクニャクニャと畳んだり、フロントスクリーンの上にあるレバーでロックしたり……。それでも、リヤエンドには畳んだ幌が見え隠れしたりして、メルセデス・ベンツSLやジャガーXJ-Sコンバーチブルのボディ同色のハードカバーが羨ましくなったりしたものです。

 が、最新型はもちろん電動、ワンタッチで開閉は約12秒しかかからない上に、時速50km/hまでなら走行中だって操作できるのです。いまや911カブリオレはプレミアムな高級車ですから、当然といえば当然の機能といえるでしょう。

 一方で、同じポルシェの屋根開きでも「なんじゃこりゃ!」と開いた口が塞がらないほど面倒なモデルがあるのです。いわずと知れた718スパイダーのソフトトップは、およそ20もの作業が求められ、手際よく進めたとしても2分、いやソフトトップをクルクル畳むのに少しでも手間取ったりしたら3分の大台も見えてくるはず。

 一体、この差はどういうことなんでしょうか。

 911に次ぐポジションとはいえ、あまりに手間ひまかかり過ぎ! 718だってまあまあのプライスなのに「これはないんじゃないの」と感じる方は決して少なくないでしょう。20あるプロセスは当然すべて手動であり、ロックレバーやスナップの付け外しのように単純な作業はともかく、二分割されたソフトトップは(リヤスクリーン部とルーフトップ部)クルクル&クニャクニャと畳んで収納しなければなりません。


石橋 寛 ISHIBASHI HIROSHI

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