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座席の選択肢は普通のクルマの比じゃない! バスの「乗り心地による特等席」はドコかを考えてみた (2/2ページ)

座席の選択肢は普通のクルマの比じゃない! バスの「乗り心地による特等席」はドコかを考えてみた

この記事をまとめると

■バスの乗り心地のいい場所はどのあたりの席なのか真剣に考えてみた

■ロールやピッチングといった前後左右の動きが少ない場所が乗り心地に優れる席となる

■物理的には前後タイヤの中心地点より後ろ寄りのところに乗り心地のよいポイントがある

「乗り心地がいい」ということは乗員の無駄な上下動が少ないこと

 日々の足として利用する乗合バス、旅行などで利用する観光バス、安価に遠出するときに役立つ高速バス……などなど公共交通機関として、もはやバスは欠かせない存在となっている。

 それだけ身近なモビリティではあるが、バスに乗るときに「もっとも乗り心地のよい席はどこなのか」といったことを考えたことはだろうか。実際問題としては、座席予約のできる高速バスでなければ座る場所を選ぶことはできないともいえるが、少々まじめに考えてみよう。

 まず、自動車の乗り心地というものは何に由来しているかを整理する必要がある。

 乗用車同士で乗り心地を比較するとき、おそらく多くの人がボディ剛性感やサスペンション、タイヤの性能によって乗員が体で感じる突き上げが異なる点や遮音性能などに由来する静粛性によって評価しているだろう。

 難しいのは、路面の凸凹をマイルドに受けとめるようサスペンションを柔らかくしすぎると、コーナリングでのロールや加減速でのピッチングといった前後左右の動きが大きくなってしまい、それが不快感を生んでしまうという点だ。そうしたバランスをどう取るかが、自動車エンジニアの実力ともいえる。

 このあたりの感覚は個人差もあるだろうから、定量化するのは難しい面もあるが、おそらく多くのユーザーは、路面や挙動の変化による上下動がマイルドなほど乗り心地がよいと感じているはずだ。つまり、単純化すると「クルマの挙動によって乗員のカラダが強制的に動かされる」程度によって乗り心地のよし悪しを判断していると考えられる。

 この前提において、バスに乗るときの『もっとも乗り心地のよい席は、中央付近の後ろ寄り』といえる。

 その理由は、バスの構造的な特徴にある。

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