この記事をまとめると
■まったく別のクルマの部品を使って作られたクルマを紹介
■有名なスーパーカーメーカーも日本車のパーツを流用していた
■クルマだけじゃなく鉄道関連のパーツにも使用されていた
デザインは違うけどパーツだけは誤魔化せない!
信号待ちなどのときに前のクルマのテールランプをボーッとみていて「ん? どこかで似たようなカタチがあったような……」なんてふと思うことはありませんか?
だいたいのケースではほかの似たようなデザインと大ざっぱに合致してそう感じることが多いと思いますが、人間の目と脳の認識力は意外と正確で、前に見たアレと目の前にあるコレが同じものだと気づいてしまうことがあります。
もし自分がそんな発見をしたら、すぐさまSNSで投稿するか、知り合いにメッセージを送ってしまうでしょう。
ここではそんな、あの有名なクルマに身近なあのクルマのパーツが使われているんだってよ、というネタを5つとおまけをふたつ紹介してみたいと思います。
■ロータス・エスプリは流用の宝庫
パーツ流用の宝庫と言われるメーカーは英国のロータスです。そのなかでも「エスプリ」はかなりの部品が他車の流用となっています。
まず有名なところから挙げていくと、テールのコンビランプがトヨタ・カローラレビン(AE86型)のものという話です。
これを初代エスプリ(S1)のテールと勘違いして紹介している記事もそこそこあるようですが、初代のエスプリが発売されたのはAE86型より10年も前ですので、AE86レビンのテールランプが流用されたのは、外装デザインが変更された1987年発売の後期モデル(HC・ターボHC)からなんです。
ちなみに初代のエスプリのテールランプはフィアット・X1/9(エックスワン(バイ)ナイン)からの流用です。
初代のエスプリはほかにも、シトロエンSMのトランスミッション、オペル・アスコナのサスペンション&ブレーキなどなどが流用されているとか。
■あのディアブロに日産部品が
続いてはランボルギーニの「ディアブロ」です。これもその筋では有名な話ですが、ヘッドライトにZ32型のフェアレディZのユニットを使っています。
ディアブロのヘッドライトユニットを外すと上部に「NISSAN」の刻印が見付けられますが、装着状態ではカバーに隠れているようです。
ディアブロは初期モデルではリトラクタブルヘッドライトでしたが、輸出する各国の交通法規に合わなくなってきたという事情に対応させるため、固定式ライトを採用することになりました。しかしこの当時、鋭角にスラントしたノーズの角度に合うユニットの開発は難しく、他社製品で探したところ、唯一、平面でこの角度に収めているユニットがこのZ32型のフェアレディZのものでした。
ちなみにディアブロに採用されたヘッドライトユニットは前期フェアレディZのもので、プロジェクターランプがハロゲンバルブのタイプです。
■アストンマーティンも例外ではない
あの「ボンドカー」に多く採用されていた英国アストンマーティンの車種「DB7」も、日本車のパーツを流用しているようです。
これもテールランプの流用ですが、その相手がなんと、マツダの「ファミリア・アスティナ」だそうでビックリですね。
よく見るとアウトラインの形状が違いますが、これはベゼルが被せられているためで、中身はアスティナそのもののようです。
「DB7」にはほかにも、「ファミリア」からドアのアウターハンドルを、「ユーノス・ロードスター」からはインナーハンドルとバンパーのリフレクターを流用しています。
この当時のアストンマーティンはフォードの傘下にあって、フォードと提携関係にあったマツダの部品を活用したのだと思われます。