国内のBEVバスは海外メーカー主導!
日本の街なかでも多く見かけるようになった中国メーカーのBEVバスであるが、政治リスクや経済安全保障という面が「アキレス腱」にもなっている。その一方で、日本やアメリカとの同盟国である韓国については、中国ほど際立った政治リスクというものは存在していない。日本国内での正式発売はまだこれからだが、価格設定のイメージとしては、「中国メーカー車以上日本メーカー車以下」といった立ち位置となるようだ。今回展示したバスは全長9m車となるが(日本国内の大型路線バスよりは短い)、ヒョンデとしては10m級の日本での一般的な大型路線バスクラスも日本で販売することを視野に入れているようである。
BYD(比亜迪)をはじめとした中国系BEV路線バスの導入が目立つなか、韓国メーカーも日本市場への参入を進めようとしている。現状では、日本国内におけるバス車両のBEV化は外資ブランド主導ということは否定できない事実となっている。
メーカー以外でも事業者展示では阪急バスが自社保有のEVモーターズジャパンの大型BEV路線バスF8シリーズ2、プリンセスラインがBYDの大型路線電気バスK9と、ともに中国メーカーのBEV路線バスを展示していた。
また、用品展示コーナーでは、オランダのメーカーでバスのほか公共交通機関のドアを手がける「ベンチュラ・システムズ」が初出展するなど、国際色もだいぶ豊かなイベントとなってきている。
中国だけではなく、今回は韓国も加えた最新BEVバスを実際に見て触ることができた。しかし、筆者としては、このバステクフォーラムにてぜひ日系バスメーカーのBEVバスの客席試乗したい。それができる日がくる日はいつになるのか楽しみに待っている。