ベース車と似ても似つかんぞ! 面影ゼロな大変身を遂げた「メーカー謹製改造車」5選 (2/2ページ)

メーカー間の垣根を超えて誕生したモデルもある

三菱パジェロジュニア フライングパグ

 1997年9月に三菱の販売チャネルのひとつであった「カープラザ店」の20周年を記念する限定車としてリリースされたのが、パジェロジュニア フライングパグとなる。

 すでに車名にパジェロジュニアと入っていることからベース車はおわかりだと思うが、クラシカルなサイクルフェンダーや縦型の大型グリルを備えたルックスは、正面から見たらベース車の面影はまったくないものとなっている。

 1990年代に登場したということで、当時流行のクラシカル風に仕立てただけと思われるかもしれないが、じつは日本初のフルタイム4WD技術を搭載し、1936年に発表された「三菱PX33」をデザインモチーフとしている由緒あるモデルなのだ。

フィアット124スパイダー/アバルト124スパイダー

 2013年1月にマツダとフィアットが提携に合意したことで、ND型ロードスターをベースとしたモデルがリリースされることとなった。当初はアルファロメオブランドからリリースされるという話もあったが、結局フィアットから往年の124スパイダーの名前を冠して販売されることとなった。

 日本ではフィアット124スパイダーのハイチューン版となるアバルト124スパイダーのみが正規販売となったが、デザインは往年の124スパイダーのデザインをモチーフに現代風にアレンジしたものとなっており、ベース車の存在が知れ渡った現在では驚きも少ないかもしれないが、かなり細部までロードスターとは異なる意匠を纏っているのだ。

トヨタ・クラシック

 クラシックはトヨタの市販車生産60周年を記念して1996年に発表されたモデルで、トヨタ初の量産車であるトヨダAA型乗用車をモチーフとしたもの。

 ベースとなっているのはピックアップトラックのハイラックス(5代目)であるが、ハイラックスの面影は皆無といっていいほど変更が加えられており、本家に近いボディスタイルを実現していた。

 パワートレインはハイラックスのままだが、クラシックは乗用車登録ということで、排出ガス規制はしっかり乗用車系のものに適合している。こちらはトヨタテクノクラフト(当時)の手によって製作されたこともあってか、ハイラックスの型式である「YN86改」と改造車扱いとなっていた。


小鮒康一 KOBUNA KOICHI

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愛車
日産リーフ(2代目)/ユーノス ロードスター/マツダ・ロードスター(2代目) /ホンダS660/ホンダ・オデッセイ(初代)/ 日産パルサー(初代)
趣味
長距離ドライブ
好きな有名人
ザ・リーサルウェポンズ

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