フォーミュラもGT500も乗った百戦錬磨のレーシングドライバーでも難しい! ドラテクだけじゃ闘えないラリーの奥深さとは (2/2ページ)

ドラテク以外にも多くを求められるラリーの奥深さ

 これに加えて「国内のサーキットはだいたい覚えているので、ナイトセッションでもタイムを落とさずに走れますが、ラリーのSSは覚えきれない。最初は目視で走っていたんですけど、ミスに繋がるし、タイムアップできないので、ペースノートの重要性に気づきました。とはいえ、ペースノートでのドライビングについて経験不足です。ラリー用語もわかってきたし、だいぶん慣れてきたんですけど、トップレベルの選手と比べたら、まだまだ」と語る。

 こうして自身3戦目のラリーに挑戦した谷川選手は3本のステージで9番手タイムに留まるなど慎重な走りを披露。「久しぶりのラリーだったので戸惑いがありました。昼のサービスで足まわりのセットアップを変更したら良くなってきたんですけど、まだリズムに乗れていません。前回は5番手ぐらいのタイムで走れたので、まだ納得できていない状況です」と語るように、JN5クラスの10番手でレグ1をフィニッシュしていた。

 レグ2は前夜の雨の影響でウエット/セミウエットという難しいコンディションのなかでラリーが行われたが、谷川選手はウエットのSS5で7番手タイムをマークしたほか、セミウエットのSS6で2番タイムをマークするなどタイムアップ。その結果、谷川選手はJN5クラスを7位で完走した。

「レースを30年やっていたとしても、ラリーにスポット参戦してトップ争いすることは難しいです。今回は楽しみながら、完走を目指して走っていたので、無事にフィニッシュできてほっとしました」と谷川選手。このよう経験豊富なレーシングドライバーといえども、ラリーは別世界で、なかなか奥の深いカテゴリーとなっている。


廣本 泉 HIROMOTO IZUMI

JMS(日本モータースポーツ記者会)会員

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スバル・フォレスター
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