ハイブリッドカーやディーゼル車は1000km走ってお釣りがくる!
プラグインハイブリッドカーといえば、その象徴的なモデルといえるのが三菱アウトランダーPHEVだろう。3列シート7人乗り仕様もあるミドルサイズのクロスオーバーSUVというガタイのよさや2.4リッターエンジンを積んでいる点からすると、エコカーといっても航続距離を稼ぐには不利に思えるが、ベーシックなMグレードの満タン・満充電での航続距離は1016.6kmとなっている。
その内訳は、満充電したバッテリーでのEV航続距離が87km、WLTCモードのハイブリッド燃費が16.6km/Lで、燃料タンクが56リットルなので計算上は929.6kmの満タン航続距離となり、合わせて1000kmオーバーというわけだ。
トヨタ・プリウスの最上級グレードとなっているプラグインハイブリッド仕様なら、合計の航続距離はもっと伸びる。こちらも満充電でのEV航続距離は87km、WLTCモード燃費が26.0km/Lでタンク容量は40リットルとなっているので、計算して合計すると1127kmとなる。
ちなみに、プリウスの2リッターハイブリッド仕様はWLTCモード燃費が28.6km/Lでタンク容量43リットルなので、計算上の満タン航続距離は1229.8km。サブスクサービスKINTO専用の1.8リッターハイブリッド仕様ではWLTCモード燃費32.6km/L、タンク容量43リットルとなるため満タン航続距離は1401.8kmと異次元のレベルとなる。
ロングドライブに有利な印象のあるクリーンディーゼル車はどうなっているだろうか。
1.8リッターディーゼルを積むMAZDA3の場合、もっとも好燃費のグレードとなるXD(6速AT・FWD)のカタログスペックは、WLTCモード燃費21.2km/Lでタンク容量51リットルとなるため、計算すると満タン航続距離は1081.2km。意外にもハイブリッド勢には差をつけられている。
マツダの1.5リッターディーゼルを積むコンパクトカー、MAZDA2には6速MT車が設定されており、こちらのWLTCモード燃費は25.2km/L。タンク容量は44リットルとなっているため、計算上の満タン航続距離は1108.8kmとなる。
コンパクトクラスのハイブリッドカー代表といえるトヨタ・ヤリスがWLTCモード燃費36.0km/L、タンク容量36リットルで、満タン航続距離1296kmとなっているので、やはりクリーンディーゼルでハイブリッドを超えるのは難しいといえるのかもしれない。
もっとも、1000kmをノンストップで走れるパフォーマンスがあったとしても、それをクルマ選びの基準とするのは現実的ではないだろう。なにしろ、1000kmというと100km/h巡行でも10時間かかるわけで、かなりタフなドライバーでなければ実行できない距離とはいえるのだから……。