首都圏に向けて水産加工品を運ぶデコトラ乗り! 夜間特急便の仕事ぶりに密着取材した (2/2ページ)

絶えずトラックが出入りするなかでの駆け足作業

 国道6号線を南下し、いわき勿来ICから常磐道を東京方面に向かう三浦さんと第三風鈴丸。20時頃に首都高豊洲ICを下車。最初の納品先は東京・豊海の倉庫。ここでは水産加工品を降ろした。

 2件目は豊洲市場。水産卸売場棟4階の転配送センターで大阪・神戸方面向けのかまぼこと水産加工品を降ろす。ひっきりなしにトラックが出入りするなかでの駆け足作業。さすが江戸の台所といった印象だ。

 その後、川崎北部・南部市場での荷降ろしをし、23時45分頃、5件目の降ろし先となる横浜本場市場に到着。かまぼこのほか、午前中に積んだ焼き魚のチルドも降ろしていった。

 市場での降ろし作業を終え、最終の荷降ろし先は千葉県八街市の大手食品メーカーの工場。首都高速湾岸線を今度は東に向かう。東関東道の酒々井ICを降りて2時15分頃に納品先に到着。ここでは揚げ物の原料になるイカの切り身を降ろす。それまでトラックいっぱいだった荷物はすべて降ろしきって、この日の作業は終了。

 三浦さんは翌日のキムチ工場で積み込み後に仙台へ向かう行程のため、東関道の大栄PAで睡眠を取って、この日の航海を終えた。

 今回の運行に見られるように、生鮮食品を卸売市場へと運ぶトラックは夜中に市場へ到着するケースが多い。夜間の運行は疲労も多いが、運送会社では法令を遵守しており、プロドライバーが安全と食卓を守っている。

 取材日は13年連れ添った第三風鈴丸から新しいトラックへと乗り替わった三浦さん。もちろんトラックの飾りも自分好みの姿へと進化を遂げているそうだ。好きなトラックに乗って収入を得る、そんな稼業に誇りを持つ三浦さんもプロドライバーであった。


新着情報