ステアリングスイッチも標準装備!
新たな装備はそれだけではない。操作性・操縦性の向上を図るために、高級乗用車の専売特許だったステアリングスイッチを標準装備したのだ。車両情報の切り替えや各種機能の設定に加えて、オーディオの音量調整や電話のハンズフリー通話などを、ステアリングから手を放すことなく操作できるようになっている。
安全性に関しても最新の装備を搭載した。トラックの事故で発生率の高い左巻き込みを防ぐため、「アクティブ・サイドガード・アシスト1.0」をAMT(オートメーテッド・マニュアル・トランスミッション)車に標準設定したのだ。これは、左死角に隠れた危険を知らせる安全装置で、側方ミリ波レーダーでモニタリングすることにより、危険を察知した場合には警報音とランプで警告するというもの。それでも危険回避が難しいと判断されたときには、20km/h以下の領域でブレーキを作動し、車両を緊急停止させるようになっている。
衝突被害軽減ブレーキシステムとしては「アクティブ・ブレーキ・アシスト5」を搭載した。危険の検知はミリ波レーダーに加えて、新採用の前方認識カメラを使用。前方の交通状況を検知し、歩行者や走行している車両に加え、停止車両などの障害物に対して衝突リスクを低減する。また、前方認識カメラは「制限速度」「追い越し禁止」「一時停止」といった標識も感知。液晶メーターに表示して、ドライバーに注意を促してくれるのだ。また、ルームミラーの位置には液晶モニターを設置。これは広角のバックカメラに連動しており、車両後方の状況を確認できるようになっている。
ドライバーの見守り装置としては、「アクティブ・アテンション・アシスト」をオプション設定した。フロントガラスに装着したカメラと顔認識カメラにより、ドライバーのわき見やまぶたの動きなどを感知し、運転注意力の低下が判断されるときには警告が発せられる。このように、ミリ波レーダーに加えて高性能カメラや、その解析システムが進化したことにより、より高度な安全システムが搭載されるようになってきている。
この延長線上にある完全自動運転化も、そんなに遠い未来の話ではないようだ。