スズキ・スペーシアベースについて解説! 唯一無二の魅力をもつクロスオーバーは最強の遊びクルマだった (2/2ページ)

荷室のマルチボードが便利!

スペーシア譲りの快適性と商用車譲りのユーティリティ

 2代目スペーシアをベースとしたことで運転席&助手席の乗員は快適に移動できるのが特徴のスペーシアベース。

 運転席にはシートヒーターを標準装備。助手席にも一部グレードを除きシートヒーターが備わりました。

 また、助手席は前倒し機構が備わっていることで、テーブルシートの背もたれをテーブルとして使用が可能。もちろん助手席を前倒することで長い積載物を乗せることができるため、レジャーなどにも活用できます。

 ただ、スペーシアベースは快適性を備えるだけでなく、レジャーで使い勝手がいいユーティリティ性能も誇っているのが特徴。荷室側面にはリヤクォーターポケットを備え、それらのまわりには計10カ所のユーティリティナットを装備。一部グレードにはオーバーヘッドシェルフが用意されています。

多彩な活用術を実現したマルチボード

 基本的にリヤシートは倒したり格納した状態で利用することとなるスペーシアベース。マルチボードを活用し、多彩なシートアレンジを可能としています。

4つのモードを用意! マルチボード活用法

 スペーシアベース最大の特徴といえるのがマルチボード。荷室側面に設けられた上中下3つの溝(ステー)からスライドしてボードを差し込むと、多彩なシーンで最適なラゲッジ空間を生み出すことができます。

上段モード

 ラゲッジボードを荷室側面の上段溝に設置すると、ラゲッジルームがボードを机として使用できるデスクスペースに!

中段モード

 ラゲッジボードを荷室側面の中段溝に設置することで、ラゲッジルームを上下二分割に仕切ることができ、荷物を上下にわけて積載することができます。

下段モード

 ラゲッジボードを荷室側面の下段溝に設置することでラゲッジルームと倒した前席がフルフラットなスペースとなることで、車内泊に最適な空間となります。

前後分割モード

 ラゲッジボードを荷室中央に設置した溝を利用し縦に設置することで、荷室を前後二分割に分けることが可能。ペットを乗車させる際、最適なモードです。

まとめ

 ホンダ・N-VANやダイハツ・アトレーをライバルとするスペーシアベース。ただ、それらと決定的に違うのが、4ナンバー車でありつつパーソナルユースメインで開発されたクルマだということです。

 ライバル車のひとつであるN-VANをレジャー目的で購入するユーザーもいますが、メインは商用として使用するモデル。

 そうなると、最大のライバルとなるのはアトレーですが、同車は軽商用バンをベースに開発されたことで、軽乗用車をベースとしたスペーシアベースほど快適性は備わっていません。

 ダイハツ・タントファンクラスなどハイトワゴンやスーパーハイトワゴンをベースとして趣味使いに適すよう開発されたモデルはいくつかありますが、荷室の広さにこだわり、しかも快適性を備えたスペーシアベースはオンリーワンの存在といえるでしょう。


手束 毅 TEZUKA TSUYOSHI

フリー編集者/ディレクター

愛車
プジョー407SW
趣味
ゴルフ、食べ飲み歩き
好きな有名人
玉袋筋太郎

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