ディーゼルトラックはマフラーから煙が出て当たり前……じゃない! 加速時に黒煙や白煙を吹くトラックは壊れかけだった!! (2/2ページ)

ターボチャージャーが壊れると白煙が発生

 さらに、軽負荷時には燃料消費を減らし、発進時や登坂時などの高負荷時には大トルクを発生させるために、クリーンディーゼルにはターボチャージャーを組み合わせるのが必須となっている。しかし、乗り方やメンテナンスによってはエンジンより先にターボチャージャーが寿命を迎えてしまうこともある。

 熱的に厳しい軸受部分の摩耗が多いが、タービンホイール、コンプレッサーホイールが壊れることもある。燃料ポンプやインジェクター、エンジン本体も摩耗が進んだり、部品が破損することもある。しかし即座に走行不能になる故障ばかりではないから、仕事で使う働くクルマはギリギリまで業務に使われる。そのため、中途半端に壊れた状態のトラックが街を走ることになってしまうのだ。

 そうしたトラックは排気ガスを見れば分かる。マフラーから白煙や黒煙を吐きながら加速しているからだ。基本的には黒煙は燃料系かDPFが壊れた状態で、白煙はターボチャージャーか燃料系が壊れた状態が原因で吐き出される。

 営業車は1年に1回車検があるので、そのときまでには修理しなければならないが、しばらくは騙し騙し走らせている業者もいる。それらのトラックが街を走っているため、再びトラックの排気ガスが汚れてきたのだ。

 白煙、黒煙を吐いているのは、壊れかけているトラックなのである。


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